米国株:急伸、感謝祭週末の小売売上高を好感-欧州進展に期待

米株式相場は急伸。S&P 500種株価指数は8営業日ぶりに上昇した。米感謝祭後の小売売上 高が過去最高に達したほか、欧州首脳が債務危機解決に向けた取り 組みを強化するとの観測が背景にある。

アルミ生産のアルコアや建機メーカー、キャタピラーを中心に ダウ工業株30種平均は全銘柄が上昇した。JPモルガン・チェー スは2.4%高。欧州の銀行株高に追随した。S&P500種株価指数 のエネルギー株は3.6%上昇。原油相場の上昇が手掛かり。

電話会社AT&Tも高い。ドイツテレコムの米携帯サービス 部門TモバイルUSAの買収計画を実現するため、AT&Tは資産売 却の拡大を検討していると、関係者が明らかにした。オンライン小売 りのアマゾン・ドット・コムは6.4%上昇。感謝祭後の「ブラック フライデー」で、電子書籍端末「キンドル」の販売が過去最高を記 録した。

S&P500種株価指数は前営業日比2.9%高の1192.55。S &P500種は15日から25日までに7.9%下落していた。

ジェームズ・インベストメント・リサーチで28億ドルの運用 に携わるトム・マンガン氏は「非常に良好だった米国の小売売上高 と欧州問題の進展を反映した相場だ」と述べ、「欧州首脳の間で、 今は極めて重大な状況にあるという認識と切迫感が高まりつつある」 と指摘。「ボラティリティーはまだ相当に高い。危機的局面はまだ 脱していない」と述べた。

ブルームバーグのまとめたデータによると、S&P500種株 価指数の株価収益率(PER、2012年のアナリスト利益予想に基 づく)は10.95倍。過去50年間の平均値は16.4倍となっている。

感謝祭週末の小売売上高

全米小売業協会(NRF)によると、感謝祭週末の小売売上 高は前年比16%増加し、524億ドルに達した。NRFの27日の発 表資料によると、買い物客の週末の平均支出額は398.62ドルと、 前年同期の365.34ドルから増えた。

朝方発表された10月の新築住宅販売は予想を下回ったが、米 株式は堅調を維持した。米商務省が発表した先月の新築一戸建て住 宅販売(季節調整済み、年率換算)は前月比1.3%増の30万 7000戸となった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミ スト予想の中央値は31万5000戸だった。

シクリカル指数

景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル 指数は3.8%上昇、先週は6.2%低下した。キャタピラーは

5.5%高と、ダウ平均銘柄の中で値上がり率2位だった。アルコア は5.7%で同値上がり率1位。

JPモルガンは2.4%上昇、ゴールドマン・サックス・グル ープは2.3%値上がりした。この日の欧州銀行株指数は5.7%高を 記録した。

ドイツ紙ウェルト日曜版によれば、ドイツのメルケル首相とフ ランスのサルコジ大統領は債務危機の封じ込めに向けて新たな安定 協定を計画している。同計画は欧州連合(EU)の条約改正を待た ずに一層の財政規律を参加国が約束する内容になると、同紙は情報 源を明らかにせずに伝えた。

ドイツのショイブレ財務相は27日、ベルリンでARDテレビ とのインタビューに応じ、財政規律の強化に向けた迅速な条約改正 を呼び掛けた。

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