NY外為(25日):ユーロ続落、イタリア債下落で危機解決を危惧

ニューヨーク外国為替市場で はユーロが対ドルで7週間ぶり安値に下落。この日のイタリア政府 が実施した入札で借り入れコストが1997年以来の水準に急上昇し、 欧州債務危機が拡大しているとの不安が高まった。

この日のイタリアの入札で80億ユーロ相当の6カ月物証券の利 回りは6.504%と、10月の入札時の3.535%を上回り、97年8月以 来の水準に上昇した。入札の不調を受けて、イタリア国債相場は下落、 2年債利回りはユーロ導入後の最高に達した。

ブラジル・レアルは主要16通貨全てに対して上昇。同国中銀は 大幅な金利引き下げに踏み切らないとの観測が背景にある。ハンガリ ー・フォリントはドルに対して17カ月ぶり安値を付けた。ムーディ ーズ・インベスターズ・サービスが前日、同国の格付けを投資に適さ ないジャンク級に引き下げたことが嫌気された。スタンダード・アン ド・プアーズ(S&P)は25日、ベルギー債の格下げを発表した。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジの主任市場アナリ スト、オマー・エシナー氏(ワシントン在住)は「この危機はもはや ユーロ周辺国特有のものではなくなった。しかも政府当局が現実的な 解決策を持ち合わせていないことが絶えず思い知らされる」と指摘。 「現在起こっている問題、さらにユーロ安によって引き続き起こり得 ることに対して目下のところ解決策はない」と述べた。

ニューヨーク時間午後2時7分現在、ユーロはドルに対し前日比

0.9%安の1ユーロ=1.3226ドル。一時1.3212ドルと、10月4 日以来の安値を付けた。今週に入りユーロは対ドルで2.1%値を下げ た。この日のユーロは円に対して前日比ほぼ変わらずの1ユーロ= 102円80銭。今週初めからの下げは1.2%に達した。円は対ドルで

0.8%安の1ドル=77円72銭となっている。

ベルギー、ハンガリー格下げ

ドイツのショイブレ財務相はベルリンで記者団に対し、検討中の 恒久的救済基金をめぐる民間セクターの損失が調整される可能性に言 及したものの、ユーロはその後も下げ続けた。

みずほフィナンシャル・グループの米通貨セールス担当責任者、 ファビアン・エリアソン氏は「状況がどれだけ深刻化したか誰もが理 解しており、先延ばしや様子見では解決できない」とし、「ユーロは 来週にも1.30ドルを割る恐れがある」と述べた。

S&Pはベルギーの格付けを一段階引き下げ「AA(ダブルA)」 とし、銀行保証や政治的不安定、経済成長の鈍化により同国の債務削 減は困難になるとの見通しを示した。ベルギーにとって約13年ぶりの 格下げとなった。

ハンガリー・フォリントは対ドルで1.7%安の1ドル=238.02 フォリント。一時2.5%安の239.85フォリントと、2010年6月以 来の安値に下げる場面も見られた。ユーロに対しては0.8%安の1ユ ーロ=314.79フォリントとなっている。

ブラジル・レアルは9日ぶり上昇。同国中銀のトンビニ総裁が政 策金利の「緩やかな」引き下げ方針を表明したことを受け、投資家が 大幅な利下げを見込んだ取引の解消に動いたことが背景。レアルはド ルに対して0.6%高の1ドル=1.8865レアル。一時1.2%上げる場 面もあった。

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