ユーロ1.33ドル割り込み7週ぶり安値更新、欧州債務危機の深刻化懸念

東京外国為替市場では、午後に ユーロが一段安の展開となり、1ユーロ=1.33ドル台を割り込んで、 10月6日以来の安値を更新した。ドイツのメルケル首相がユーロ圏共 同債の発行について反対姿勢を示したことで、欧州債務危機への対応が 前進しないとの見方が広がった。

ユーロ・ドル相場は朝方に付けた1.3354ドルを上値にユーロがじ り安に展開し、午前に約7週間ぶりの安値を付けたあと、いったん下げ 渋る局面も見られたが、午後に入ると、下落幅を拡大。一時1.3299ド ルまで水準を切り下げた。

上田ハーローのシニアアナリスト、山内俊哉氏は、欧州債務問題の 解決策をめぐっては、結局、詰めのところで時間がかかっているうちに 事態が悪化してしまっているとし、「欧州から資金を引き揚げる動きが 広がっている」と指摘。「域内がまとまって統一感を出せれば別だが、 そうじゃないとユーロは戻るきっかけすらつかめない」といい、ユーロ の下値を模索する展開が続くとみている。

一方、ドル・円相場はユーロ安主導でドル買いが優勢となり、1ド ル=77円10銭を下値にドルが底堅く推移。一時は77円54銭と、2 営業日ぶりの水準までドル高・円安が進行し、午後3時41分現在は 77円41銭付近で取引されている。

基軸通貨「ドル」の需要高まる

メルケル独首相は24日、フランスのストラスブールでフランスの サルコジ大統領、イタリアのモンティ首相とともに記者会見し、ユーロ 共同債は「必要ではないし適切でもない」と言明した。

欧州債市場では、高債務国の国債からの避難先とされていたドイツ 国債も売られ始めており、独10年債利回りは24日に2.19%と、10 月27日以来の水準に上昇している。

みずほ証券の鈴木健吾FXストラテジストは、イタリアやスペイン に加えてドイツの10年債利回りも上昇しており、「欧州からお金が逃 げ出す」事態になっていると指摘。それにもかかわらず、メルケル独首 相がユーロ共同債に断固反対する姿勢を示すなど、危機脱出のために域 内首脳の意見が一致してない状況の中で、リスク回避の動きが続くとみ て、「ユーロはさらに下をうかがう」展開を見込んでいる。

そうした中、主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所 (ICE)のドル・インデックスはこの日、一時79.29と、10月4日 以来の水準に上昇している。

鈴木氏は、ユーロを中心としたリスク回避主導の相場で、基本的に ドルと円の買いがきっ抗しやすいと指摘。ただ、足元では、23日に実 施されたドイツの国債入札が札割れの結果になるなど、ショックの大き い材料が出ると、「さすがに基軸通貨の需要が高まる」として、ドル買 い優勢の背景を説明している。

-‐Editor:Joji Mochida, Hidenori Yamanaka

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