生保8社決算:4-9月期は6.8%減益、株価下落や準備金積み増しで

国内生保8社の第2四半期(4-9 月)決算は合計で保険料等収入が前年同期比4.8%増の9兆8700億円、 最終利益が同6.8%減の3210億円と増収減益となった。欧州危機に伴う 有価証券評価損の計上や変額年金保険の最低保証などに備えた準備金 積み増しなどが要因。24日までに各社が発表した。

保険本業の収益を示す基礎利益は8社合計で前年同期比4.2%増の 8300億円だった。契約者に約束した予定利率を実際の資産運用利回りが 下回る逆ざや額が同29%減の1203億円と改善したことが主因。明治安 田生命保険では20年ぶりに逆ざやを解消した。同社の殿岡裕章専務は 通期も純ざやを維持できるとみている。

保険料等収入は日本生命保険が窓販商品や団体年金などが好調。明 治安田生命では営業職員、銀行窓販チャネルとも伸び明治生命と安田生 命が合併して以来の最高となった。有価証券評価損は合計で2.7倍の 3260億円となった。基礎利益から評価損などを引いた経常利益は同

3.3%減の6040億円だった。

2012年3月期から適用される新ソルベンシー・マージン(保険金支 払い余力)比率は公表している7社全てで改善した。有価証券の含み益 は朝日生命保険以外は株安などで同26%減の4兆8300億円となった。

欧州国債減らす「影響限定的」

欧州重債務5カ国「PIIGS」関連の投融資については、日本生 命は現時点でイタリア国債の3000億円台前半を保有。9月末の5000億 円弱から減少させたという。同社の松山保臣専務は「総資産の1%に満 たず、今上半期の決算には大きな影響を与えていない。通期決算に与え る影響も限定的」との見方を示した。

ただ、松山氏は欧州問題の「長期化、深刻化、周辺国への波及状況 により影響が異なってくる」とし、状況に応じて適宜適切に対応してい く考えだ。明治安田生命も9月末の1200億円程度から直近では700億 円程度まで削減。三井生命保険は9月末の274億円から、10月末までに 全て売却した。高格付けの仏国債も一部売却した。

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     保険料等収入 有価証券売却損  有価証券評価損    基礎利益
     億円    %     億円    %     億円    %      億円   %
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日本 27527( 17.2)    652( -58.1)   1006( 196.1)   3002(  3.6)
第一 18076(  8.6)    569(  -7.9)    851(1139.3)   1165( -9.0)
明安 24771( 37.4)    252( -39.8)    235( -31.1)   1873( 14.3)
住友 12342(-36.4)    205( 98.8)    781( 168.3)   1116( -7.6)
三井  2911( -9.8)     89( 192.2)     45(  23.6)     -8(  n/a)
朝日  2521( -1.5)     55( -18.4)    192( 694.3)    135( -3.0)
T&D   7378(  1.0)    149(   8.9)     34( -38.9)    596( 31.8)
富国  5008(-28.6)     84(  52.1)    118( 190.2)    378(  9.0)
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利差損益       新支払い余力  有価証券含み損益  含みゼロ水準
      11/9  10/9     11/9    11/3      11/9   10/9     日経 ドル
      億円  実績      %     末比      億円   実績     平均  /円
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日本   400(  300)    534.7 (  +5.6)  +18256(+27050)   8100    71
第一  -486( -537)    559.9 ( +12.2)   +8368(+12317)   8200    86
明安    71(  -60)    725.2 ( +61.6)  +10985(+13832)   7000    81
住友  -363( -452)    665.4 ( +28.9)   +5678( +6347)   9100    --
三井  -285( -297)    450.2 ( +27.2)   +1006( +1679)   9100    96
朝日  -435( -421)    362.6 (  +1.4)     -28(  +829)  10000    --
T&D    -75( -187)      n/a (   n/a)   +3226( +3705)   ----    --
富国   -30(  -52)    676.9 (  +8.5)   +1279( +1838)   8600    83
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※単体、カッコ内は2010年9月期との比較(%)。ただし第一生命、太
陽生命、大同生命の保険料等収入、有価証券売却損、有価証券評価損は
連結値
※第一生命の保険料等収入、有価証券売却損・評価損は連結、基礎利益
と利差損益は第一生命の第一生命フロンティアの合算値
※富国生命の保険料等収入、基礎利益、利差損益、含み損益は富国生命
とフコクしんらい生命との合算値
※利差損益の「+」は順ざや「-」は逆ざやカッコ内は10年3月期実績
※支払い余力は12年3月期導入の新基準、カッコ内は11年3月末比
※有価証券含み損益の「+」は含み益「-」は含み損、カッコ内は10年9
月期実績

--取材協力 河元伸吾 Editors:Kazu Hirano

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