ユーロ急落、独国債入札不調で信用懸念強まる-ドル・円77円前半

日本時間朝の外国為替市場では、 ユーロが対ドルで1ユーロ=1.33ドル台半ばと、10月6日以来の安値 圏で取引されている。ドイツ政府が実施した10年物国債の入札が不調 だったことで、欧州債務問題を背景とした域内の資産離れが警戒され、 ユーロ売りが活発化した海外市場の流れを引き継いでいる。

ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で一時1.3320ドルまで水準を 切り下げ、7週間ぶりの安値を付けた。日本時間午前8時42分現在は

1.3348ドル付近で推移。ユーロ・円相場も海外で一時1ユーロ=103 円06銭と、10月10日以来、約6週間ぶりの水準までユーロ安・円高 が進行。同時刻現在は103円20銭程度で取引されている。

クレディ・スイス証券外国為替調査部の深谷幸司チーフ通貨ストラ テジストは、欧州債務危機が広がりを見せる中、「目下のところ今すぐ 動けるのはECB(欧州中央銀行)しかないと思うが、フランスやドイ ツの国債まで買うのかというと、金額も膨大になるし、そこまでまだ手 を出せない」とし、「ECBが何とかすれば、という問題ではなくなっ てきてしまったように見える」と指摘。「最終的には共同債の話を待つ しかないだろうが、時間がかかる」と言い、しばらくはリスク回避とユ ーロ安の展開が続かざるを得ないとみている。

一方、ドル・円相場はリスク回避の動きに伴うドル買い優勢の展開 となり、海外市場で一時1ドル=77円58銭と、11日以来のドル高値 を付け、日本時間朝の取引も77円台前半を維持している。

ドイツ連邦銀行(中央銀行)の資料によると、23日に同国で実施 された10年債(2022年1月償還)入札では、募集額の60億ユーロに 対して応札額が38億8900万ユーロにとどまる「札割れ」となった。 平均落札利回りは1.98%だった。

これを受けて、同日の欧州債相場は総じて下落。フランスの10年 債利回りは3.69%に上昇しており、欧州資産離れが深刻化する可能性 が生じている。

リスク回避でドル全面高

前日の米株式相場は欧州債務危機の悪化懸念を背景に大幅安。株価 の予想変動率の指標であるシカゴ・オプション取引所(CBOE)のボ ラティリティ指数(VIX指数)は4営業日ぶりの水準に上昇した。

リスク回避の動きを背景に、海外市場ではドルが全面高の展開とな り、主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル・インデックスは一時79.184と、10月6日以来の水準に急伸した。

オーストリア通信(APA)の報道によると、欧州中央銀行(EC B)政策委員会メンバー、オーストリア中銀のノボトニー総裁は、札割 れとなったドイツ国債入札の不調は「警鐘」を鳴らしたと述べた。

また、格付け会社フィッチ・レーティングスは23日のリポートで、 フランスはさらなる経済的衝撃があれば最上級の「AAA」の信用格付 けがリスクにさらされることになるとの見解を示した。

取材協力:小宮弘子 --Editor:Joji Mochida, Masaru Aoki

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