米国債(23日):上昇、7年債落札利回り過去最低-欧州危機で

米国債相場は上昇。欧州債務 危機が波及するとの懸念から逃避需要が強まる中、7年債入札(規模 290億ドル)では最高落札利回りが過去最低を記録した。

ドイツ債入札で応札が募集額を35%下回る札割れとなったこと から同国債が下落し、米国債に買いが入った。米10年債利回りは独 10年債利回りを下回っており、格差は2009年5月以降で最大に拡 大。欧州のソブリン債危機の主な逃避先としてのドイツの地位が揺ら いでいることを示唆した。前日の米5年債入札でも落札利回りは過去 最低となった。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債ト レーディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「米国債 の入札は非常に好調だった。今週の入札は全般に良かった」と指摘。 「欧州情勢のほか、米議会の超党派委員会が財政赤字削減で合意でき なかったことから米国債への需要は非常に強い」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後4時1分現在、既発7年債利回りは前日比5ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の1.35%。同年債価格(表面利 率1.75%、2018年10月償還期限)は10/32上げて102 20/32。

10年債利回りは4bp低下し1.88%。10月6日以来の低水準 となった。30年債利回りは5bp低下の2.83%。

入札

7年債入札の最高落札利回りは1.415%と、入札直前の市場予 想の1.446%を下回った。投資家の需要を測る指標の応札倍率は

3.20倍と、5月以来の高水準。過去10回の平均は2.8倍だった。

外国の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める比率は

39.9%と、過去10回の平均値43.7%を下回った。プライマリー ディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入札の落札比率は 過去最高の18.9%となった。過去10回の平均は9.4%。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの指数によると、7-10 年債のリターンは年初から前日までに14%と、米国債全体の9.3% を上回っている。

今週の発行総額はこの日の入札分を含めて990億ドル。21日の 2年債入札では応札倍率が4.07倍と、中長期債の入札では過去最高 を記録。22日の5年債入札では落札利回りが0.937%と過去最低と なった。

グッゲンハイムのローガン氏は「今週の入札はどれも10点満点 だ。市場がそれほど神経質なことを示している」と述べた。

ドイツも例外ではない

ドイツの連立与党会派の一翼を担う自由民主党(FDP)のフラ ンク・シェフラー議員はドイツ国債の入札について、欧州債を敬遠す る傾向が高まっており、ドイツも例外ではないことを示唆していると 語った。23日にベルリンで発言した。

独10年債利回りは23bp上昇し2.15%、米国債を26bp上 回っている。過去12カ月の平均は15bp。

ドイツ銀行プライベート・ウェルス・マネジメント部門の債券 トレーディング責任者、ゲーリー・ポラック氏(ニューヨーク在勤) は「欧州が近いうちに何らかの解決策を見いだすようには見えない。 成長見通しには暗雲が垂れ込め、金利は長期にわたり低く抑制される だろう」と述べた。さらに「株価は軟調に推移しており、米国債には 質への逃避買いが続いている」と指摘した。

米国債は朝方、軟調に推移した。10月の製造業耐久財受注額が 前月比0.7%減と、エコノミスト予想の中央値ほど減少しなかったこ とが売りを誘った。新規失業保険申請件数が40万件未満にとどまっ たことも売り材料。

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