欧州債:ドイツ債下落、入札で札割れ-投資家の欧州離れを警戒

23日の欧州債相場は総じて下 落し、利回りが上昇した。ドイツ政府がこの日実施した10年債入札 で札割れとなったことから、域内債務危機で投資家の欧州離れが進み つつあるとの懸念が強まった。ユーロも下げた。

サウスウェスト・セキュリティーズ(米フロリダ州フォートロー ダーデール)のマネジングディレクター、マーク・グラント氏は電子 メールで「この入札は大惨事以外の何ものでもない」として、「欧州 で最強の国ですら資金調達がこのように難しいのなら、他の欧州諸国 の今後の入札について考えただけでもぞっとする」と語った。

2年余り前にギリシャで始まった危機はアイルランドとポルトガ ルを飲み込んだ後、イタリアとスペインにも波及、フランスにまで迫 っている。そしてリスクはドイツにも及ぶ恐れが出てきた。ドイツの メルケル首相は危機解決策としてのユーロ共同債発行への反対姿勢を 崩さず、欧州中央銀行(ECB)は国債購入の拡大を拒否しており、 欧州各国政府は有効な解決策の策定で苦戦している。

ロンドン時間午後4時46分現在、ドイツ国債(表面利率

2.25%、2021年9月償還)の利回りは前日比15ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇の2.06%、価格は1.370下げ101. 550となっている。

CMAによると、ドイツ国債の保証コストを示すクレジット・デ フォルト・スワップ(CDS)スプレッドは7bp上昇し108bp。 ユーロの対ドル相場は一時、前日比1.3%安の1ユーロ=1.3327ド ルまで売り込まれた。

ベルギー10年債利回りは41bp上げ5.48%。一時は5.53% まで上昇、2000年11月以来の最高を記録。フランス10年債利回 りは16bp上昇し3.69%。ギリシャ2年債利回りは120%を初めて 突破した後、116.59%まで戻した。

札割れ

ドイツ連邦銀行(中央銀行)によると、この日の10年債(2022 年1月償還)入札では募集額の60億ユーロ(約6200億円)に対し 応札額は38億8900万ユーロにとどまった。

RBCキャピタル・マーケッツの欧州金利ストラテジスト、ノー バート・アウル氏は電子メールで配布したリポートで、ドイツが行っ た過去8回のうち6回の入札で応札額が最大目標に達せず「技術的に 札割れだった」と指摘した。

欧州国際政治経済研究所(ECIPE)のフレドリク・エリクソ ン所長は電話インタビューで、「ドイツは市場の動向から隔離され得 るという考えが一部であったが、それは夢想でしかなかった」として、 「ユーロ圏のシステミックな危機はドイツのように支払い能力が十分 で経済の競争力が高い国まで蝕もうとしている。同じユーロ圏にいる ことで、危機はドイツにも広がりつつある」と語った。

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