11月22日の米国マーケットサマリー:株は下落、GDP下方修正で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3502 1.3525 ドル/円 76.95 76.91 ユーロ/円 103.90 104.00

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,547.31 -248.85 -2.1% S&P500種 1,192.99 -22.66 -1.9% ナスダック総合指数 2,523.14 -49.36 -1.9%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .27% -.01 米国債10年物 1.97% -.04 米国債30年物 2.95% -.04

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,678.60 -46.50 -2.70% 原油先物 (ドル/バレル) 97.32 -.35 -.36%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では円が対ユーロで下落。政策当局が 欧州ソブリン危機への対策を進めているとの観測が広がり、安全資産 の需要が弱まった。

ユーロは対ドルで上昇。国際通貨基金(IMF)が外的ショック に直面する国々の流動性需要に配慮し、信用枠プログラムを改正した ことが背景にある。格付け会社が米国の格付けを引き下げなかった一 方、第3四半期の米実質国内総生産(GDP)は予想を下回る増加率 となった。こうした材料を背景にユーロはもみ合う場面もあった。ド ルは米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公開された後も軟 調に推移。カナダ・ドルは同国最大の輸出品目である原油の価格上昇 を背景に値上がりした。

GFTフォレックスの通貨調査担当ディレクター、キャシー・リ ーン氏(ニューヨーク在勤)は「ニュースや希望的観測が引き続き相 場を左右している」と指摘。「ただし投資家は現実に照らす目を持ち 合わせており、ニュースが政策当局の発表で裏付けられない限りユー ロは再び下落すると認識している」と述べた。

ニューヨーク時間午後1時45分現在、ユーロは円に対して前日 比0.3%高の1ユーロ=104円06銭。対ドルでは0.2%上げて1ユ ーロ=1.3520ドル。一時0.6%高まで上昇したが、0.1%安に下げ る場面も見られた。ドルは円に対して0.1%上げて1ドル=76円97 銭となっている。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。S&P500種株価指数は5営業日続落と、 ほぼ4カ月ぶりの長期連続安となった。金融当局による追加緩和の可 能性が示唆されたものの、7-9月(第3四半期)の経済成長率改定 値が速報値から下方修正されたことが重しとなった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.4%安の1188.04。過去5営業日の下落率は

5.5%となった。ダウ工業株30種平均は前日比53.59ドル(0.5%) 下げて11493.72ドル。

ミラー・タバクの株式ストラテジスト、ピーター・ブックバー氏 は顧客リポートで、「連邦公開市場委員会(FOMC)の上層部は量 的緩和第3弾(QE3)を望んでいるとみられ、現時点でのFOMC の基本的な認識はいつQE3を実施するのかということだ」と指摘。 「今後の経済状況を考慮して実施しようがしまいが、結果は同じだ。 彼らは環境を改善しようと考えて紙幣を刷るわけだが、結局改善でき ていない」と説明した。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。欧州危機の波及が世界の経済成長を減速させ るとの懸念が米国債の買いにつながった。午後に実施された5年債入 札(350億ドル)では最高落札利回りが過去最低だった。

10年債利回りは6週間ぶりの低水準付近まで低下。朝方発表さ れた第3四半期の米国内実質総生産(GDP)改定値は、速報値から 下方修正された。5年債入札の最高落札利回りは0.937%と、過去 最低。ブルームバーグ・ニュースがまとめた入札直前の予想は

0.951%だった。連邦準備制度の「オペレーション・ツイスト」の一 環でニューヨーク連銀はこの日30年債を購入。購入前の同年債利回 りは低下していた。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デビ ッド・コード氏は、「大規模な質への逃避で資金が国債に流れている。 特に欧州動向が注目されている」と述べ、「米国経済への懸念も再燃 した」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後2時43分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)下げて1.94%。同年債価格(表面利率 2%、2021年11月償還期限)は3/32上げて100 16/32。10 年債利回りは今月9日に1.93%と、10月6日以来の低水準を記録し いた。

既発5年債利回りはほぼ変わらずの0.89%。30年債利回りは 3bp下げて2.92%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。米国と欧州の債務問題から価値 保存手段としての金需要が高まった。

米議会の超党派委員会は財政赤字の緊縮策で合意に至らなかった。 欧州の信用危機が悪化し、今月は世界的に株安となっている。金に裏 付けされた上場投資信託(ETF)の金保有高は21日に過去最高と なった。

カントリー・ヘッジング(ミネソタ州セントポール)のアナリス ト、スターリング・スミス氏は電話インタビューで、「財政赤字協議 をめぐる不透明感は長期的に買い材料だ」と指摘。「現物需要が増え ている」と語った。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比1.4%高の1オンス=1702.40ドルで終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。新たなイラン制裁とエジプト 政情不安で原油供給に障害が生じるとの観測が高まり、4営業日ぶり に上昇した。

イランの核開発プログラムに抗議し米英とカナダが追加的な制裁 措置を発動したことを受け、原油先物は買い進まれた。治安部隊とデ モ隊との衝突で死傷者が出たことを受け、内閣が総辞職したエジプト では、首都カイロのタハリール広場での抗議活動が5日目を迎えた。

ソシエテ・ジェネラルの石油市場リサーチ責任者のマイケル・ウ ィトナー氏は、「イランに新たな制裁が敷かれ、カイロでは再び暴動 の事態となっており、この市場に影響を与える地政学的リスクがあら ためて意識されている」と指摘。「地政学リスクは決して消えるこ とはなく、隅に押しやられていた。それが前面に戻ってきた」と続け た。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前日 比1.09ドル(1.12%)高の1バレル=98.01ドルで終了。この 日のレンジは96.55ドルから98.70ドル。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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