米国債(22日):上昇、10年債利回りは6週ぶり低水準付近

米国債相場は上昇。欧州危機 の波及が世界の経済成長を減速させるとの懸念が米国債の買いにつな がった。午後に実施された5年債入札(350億ドル)では最高落札 利回りが過去最低だった。

30年債利回りは6週間ぶりの低水準まで低下。連邦準備制度に よる「オペレーション・ツイスト」の一環で、ニューヨーク連銀がこ の日30年債を購入したのが手掛かりだった。5年債入札の最高落札 利回りは0.937%と、過去最低。ブルームバーグ・ニュースがまと めた入札直前の予想は0.951%だった。10年債利回りは低下。朝方 発表された第3四半期の米国内実質総生産(GDP)改定値が速報値 から下方修正されたことに反応した。

ウィリアムズ・キャピタル・グループの債券取引責任者、デビ ッド・コード氏は、「大規模な質への逃避で資金が国債に流れている。 特に欧州動向が注目されている」と述べ、「米国経済への懸念も再燃 した」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後5時現在、10年債利回りは前日比4ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)下げて1.92%。同年債価格(表面利率2%、 2021年11月償還期限)は11/32上げて100 3/4。10年債利回り は一時1.917%と、10月6日以来の低水準を記録した。

既発5年債利回りは3bp低下して0.87%。30年債利回りは 6bp下げて2.88%。

ニューヨーク連銀はこの日、「オペレーション・ツイスト」の 一環として2017年から19年に償還期限を迎える米国債50億ドル を購入したほか、償還期限2036年から41年の米国債25億4000 万ドルも購入した。

5年債の入札

これまでの5年債入札で過去最低の落札利回りを記録したのは 9月の1.015%。10月は1.055%だった。

この日の入札で、投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.15 倍と5月以来の高水準、過去10回の平均値2.83倍を上回った。

外国の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める比率は

45.3%と、過去10回の平均値42%を上回った。プライマリーディ ーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接入札の落札比率は

9.6%となった。過去10回の平均は11.2%。

財務省はこの日と前日のを含めて今週、合計990億ドルの入札 を実施する。23日には7年債(290億ドル)入札を実施する。

GDP改定値は下方修正

米商務省が発表した第3四半期GDP(季節調整済み、年率) 改定値は前期比年率2%増と、速報値の2.5%増から下方修正され た。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値 では2.5%増が見込まれていた。

米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とムー ディーズ・インベスターズ・サービスは21日、米議会の超党派特別 委員会が財政赤字削減に関する合意不成立を発表した後、米国の格付 けを引き下げないことを明らかにした。

米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した連邦公開市場委員 会(FOMC、11月1-2日開催)の議事録によると、一部のメン バーは追加緩和を検討すべきだとの認識を示した。議事録公表後も米 国債はほぼ変わらずで推移した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE