今日の国内市況:TOPIX3日ぶり小反発、債券続落、円は下落

東京株式相場は、TOPIXが3 営業日ぶりに小幅反発。為替の円高修正の動きを受け、朝方安く始ま った輸送用機器や電機など輸出関連株がプラスに転じた。投資指標面 から見た割安感も、相場全般が出直った一因だ。

一方、一部アナリストによる格下げや、リニア中央新幹線の中間 駅の建設資金を全額自己負担する方針と一部で報じられたJR東海を 中心に、陸運株が下落。医薬品や小売、証券株も軟調だった。欧州債 務問題がハンガリーなど東欧にまで広がりを見せてきたほか、米国で は財政赤字削減をめぐる協議が決裂し、国内外景気への悪影響を警戒 する動きが株価指数の上値を抑えた。

TOPIXの終値は前日比0.71ポイント(0.1%)高の717.79。 日経平均株価は同33円53銭(0.4%)安の8314円74銭と小幅に3日 続落し、連日の年初来安値。両指数とも終日、方向感なく推移した。

東京外国為替市場では、午前10時20分すぎごろから円は急速に 対ドル、対ユーロで円安方向に振れ、ドル・円では一時77円33銭と 15日以来の円安水準を付けた。

TOPIXの株価純資産倍率(PBR)は0.86倍と、米S&P500 種株価指数の1.94倍、ストックス欧州600指数の1.29倍を下回る。

東証1部の業種別33指数は鉱業、パルプ・紙、精密機器、石油・ 石炭製品、ゴム製品、ガラス・土石製品、鉄鋼、非鉄金属、輸送用機 器、電機など18業種が上昇。売買代金上位ではホンダ、ソニー、東芝、 東京電力、日産自動車などが高い。オリンパスは20%高と連騰。

欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は21日、ハン ガリーから金融支援の要請を受けたと発表。同委によれば、ハンガリ ーは国際通貨基金(IMF)にも同様の要請を行ったという。このほ か欧州関連では、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが21日、フ ランスの国債利回り上昇は同国が直面する財政上の困難を大きくする と指摘し、「これは信用格付けに対してマイナスの意味を持つ」と週間 クレジット見通しで解説した。

東証1部の売買高は概算で15億1085万株、売買代金は9122億円。 値上がり銘柄数が857、値下がり643。33業種指数で下げたのは、陸 運、その他製品、証券・商品先物取引、医薬品、小売、海運など15 業種。下落率1位の陸運では、6.3%安となったJR東海が主導。同社 に対しては、JPモルガン証券が投資判断を「アンダーウエート」に 引き下げたほか、22日付の日本経済新聞朝刊では、リニア中央新幹線 の6つの中間駅について、予定される5900億円の全額を自己負担する 方針を示した、と報じられる材料があった。

国内新興市場は、ジャスダック指数が前日比0.1%高の46.30と 小幅に6営業日ぶり反発、東証マザーズ指数は2.1%安の374.42と続 落。ジャスダックでは、大阪証券取引所が午後に入り急伸し、売買代 金1位だった。東京証券取引所と大証はこの日、経営統合で合意した と発表。13年1月の合併に先駆けて行う東証による大証への一部株式 公開買い付け(TOB)では、TOB価格が1株48万円と大証の午前 終値より12%高く設定され、これにさや寄せする動きとなった。

20年入札結果受け午後売り優勢

債券相場は続落。朝方は前日の米国市場で債券高・株安となった 地合いを引き継いで買いが先行した。しかし、午後に発表された20 年債入札結果で応札倍率が低下するなど弱めとなったことを受けて売 りが優勢となり、相場は下げに転じた。

東京先物市場で中心限月12月物は続落。前日比7銭高の143円 08銭で取引を開始し、直後に143円11銭まで上昇。17日に付けた1 年ぶり高値の143円14銭に接近した。しかし、午後零時45分の20 年債入札結果発表後に水準を下げて、一時は4営業日ぶり安値の142 円92銭まで下落。結局は5銭安の142円96銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利回 りは前日比横ばいの0.955%で始まり、午前は同水準で推移。午後に 入って徐々に水準を切り上げ、午後2時45分過ぎからは1ベーシスポ イント(bp)高い0.965%と15日以来、1週間ぶりの高水準を付けた。

前回入札された20年物の130回債利回りは1.5bp高い1.715%に 上昇。朝方は1カ月半ぶり低水準の1.695%を付けていた。

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)1.7%の20年利付 国債(131回債)の入札結果によると、最低落札価格は99円85銭と なり、事前予想と一致。小さければ好調とされるテール(最低と平均 落札価格との差)は10銭となり、前回の6銭から拡大。応札倍率は

2.48倍と前回(3.57倍)から低下し、6月以来の低水準となった。

日本相互証券によると、この日入札された20年物の131回債利回 りは、午後の業者間市場では1.71%で寄り付いた。その後は1.705-

1.72%の値幅で推移している。

円下落、対ドル77円台

東京外国為替市場では円が下落した。米国の早期格下げ懸念の緩 和などからリスク回避が一服する中、クロス円(ドル以外の通貨の対 円相場)を中心に調達通貨である円を売る動きが先行。ただ、欧州債 務危機や米国の財政再建の先行きに対する懸念は根強く、売り一巡後 は円が下げ幅を縮める展開となった。

円は対ユーロで1ユーロ=103円後半から一時104円33銭と4営 業日ぶりの安値まで下落。対ドルでは1ドル=76円後半から一時、1 週間ぶり安値となる77円33銭まで売られる場面が見られた。午後4 時11分現在はそれぞれ104円08銭、77円06銭前後。

ブルームバーグ・データによると、円は午後4時11分現在、主要 16通貨中15通貨に対して下落。前日はリスク回避の動きから、ドル とともにほぼ全面高となっていた。

安住財務相は22日午前の衆院財務金融委員会で、円高対策の一環 として50兆円規模の外貨購入基金を設立する案が出ていることにつ いて、「外国為替資金証券(FB)を50兆円増発して調達した円資金 で外貨を購入する必要が出てくる。これは為替介入になってしまう可 能性が高いと判断している」と述べた。その上で、「これまでのわれわ れの考え方とは合わない」と慎重な姿勢を示した。

ユーロ・ドル相場はもみ合い。1ユーロ=1.3509ドルから1.3469 ドルのレンジで方向感に乏しい展開となった。

米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とムー ディーズ・インベスターズ・サービスは21日、米議会の超党派特別委員 会で財政赤字削減での合意が不成立となった後、米国の格付けを引き 下げないことを明らかにした。

8月5日に米国の格付けを「AAA」から引き下げていたS&P は21日の発表資料で、超党派委での合意不成立について、1兆2000 億ドル(約92兆円)の自動的な歳出削減措置が発動されることになる ため、米国の新たな格下げには値しないと説明。ムーディーズの広報 担当、エドゥアルド・バーカー氏は同委の発表後に電子メールで、今 回の審議は「決定的なものではない」との見解を示した。

欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は21日、ハン ガリーから金融支援の要請を受けたと発表した。欧州委は電子メール での声明で、要請についてハンニガリー当局は「EUから支援が提供さ れる場合、予防手段として扱う意向を示した」と説明。同委によれば、 ハンガリーは国際通貨基金(IMF)にも同様の要請を行ったという。

一方、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは同日、フラン スの国債利回り上昇は同国が直面する財政上の困難を大きくすると指 摘、「これは信用格付けに対してマイナスの意味を持つ」と解説した。

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