石油タンカー運賃の回復:運航速度の上昇、船舶供給増に脅かされる

石油タンカーの運搬レートは過 去約2年で最大の回復を示しているが、レートの上昇により船舶が運 航速度を上げるとともに船舶供給が増加する兆しが見られ、上昇ペー スが弱まる可能性が出てきた。

ブルームバーグが集計したデータによると、超大型タンカーの運 航レートが8カ月間にわたって損益分岐点を下回ったため、運航速度 は10月に平均10ノットと、前年同月の10.8ノットから低下した。 アークティック・セキュリティーズ(オスロ)の推計によると、速度 が1ノット変化すると運搬能力は5.8%調整される。タンカー運航の 収益が損益分岐点に近づいたため、超大型タンカー運航最大手のフロ ントラインの株価は過去2週間で19%上昇した。

アークティック・セキュリティーズのアナリスト、エリック・ニ コライ・スタブセス氏は「運航速度が数ノット速くなれば運搬レート の上昇は止まり、向こう数年以内の上昇も抑制されるだろう」と指摘。 「収益は、船主企業にとって低速での運航を続けるインセンティブが 低下する水準に移行している」と述べた。同氏は1年前にフロントラ イン株の売りを推奨。その後、株価は80%下落した。

世界最大の船舶ブローカー、英クラークソンのデータによると、 タンカーの1日当たりの運搬レートは18日、2万8829ドル。フロン トラインが損益分岐点と指摘した2万9800ドルを前回超えたのは3 月だった。

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