債券は続落、20年入札結果受け午後に売り-長期金利は1週間ぶり水準

債券相場は続落。朝方は前日の米 国市場で債券高・株安となった地合いを引き継いで買いが先行した。 しかし、午後に発表された20年債入札結果で応札倍率が低下するなど 弱めとなったことを受けて売りが優勢となり、相場は下げに転じた。

大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥国内債券運用グループリーダー は「20年債入札で期待されていた大手銀行の買いが思ったほど入らな かったことを嫌気して、午後に値を下げた。銀行などの様子見姿勢が 懸念されたほか、あすが祝日となり、ポジション(持ち高)を取りづ らい面もある」と述べた。

東京先物市場で中心限月12月物は続落。前日比7銭高の143円 08銭で取引を開始し、直後に143円11銭まで上昇。17日に付けた1 年ぶり高値の143円14銭に接近した。しかし、午後零時45分の20 年債入札結果発表後に水準を下げて、一時は4営業日ぶり安値の142 円92銭まで下落。結局は5銭安の142円96銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利回 りは前日比横ばいの0.955%で始まり、午前は同水準で推移。午後に 入って徐々に水準を切り上げ、午後2時45分過ぎからは1ベーシスポ イント(bp)高い0.965%と15日以来、1週間ぶりの高水準を付けた。

前回入札された20年物の130回債利回りは1.5bp高い1.715%に 上昇。朝方は1カ月半ぶり低水準の1.695%を付けていた。一方、30 年物の35回債利回りは1bp低い1.915%。一時は1.905%まで下げた。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、20年 債入札は無難な結果だったとしながらも、「テール(最低と平均落札価 格との差)がやや拡大し、応札倍率が低下した」と説明。その上で「相 場は午後に値を下げたが、急落していく感じではない」とも語り、月 末に向けて保有債券の年限長期化の買いが入れば、底堅くなるとの見 方を示した。

20年債入札、テール拡大

財務省がこの日実施した表面利率(クーポン)1.7%の20年利付 国債(131回債)の入札結果によると、最低落札価格は99円85銭と なり、事前予想と一致。小さければ好調とされるテールは10銭となり、 前回の6銭から拡大。応札倍率は2.48倍と前回(3.57倍)から低下 し、6月以来の低水準となった。

三井住友海上あいおい生命保険の堀川真一経理財務部部長は、「20 年債の入札結果はいまひとつといったところ。利回り水準が1.7%台 前半まで低下したことで投資妙味が減退した。ただ、生保などは利回 り上昇を待って買いに動きたい意向」と分析した。

日本相互証券によると、この日入札された20年物の131回債利回 りは、午後の業者間市場では1.71%で寄り付いた。その後は1.705-

1.72%の値幅で推移している。

朝方は買い先行の展開

朝方は米国市場の流れを引き継いで買いが先行した。バークレイ ズ・キャピタル証券の徳勝礼子シニア債券ストラテジストは「米議会 超党派委員会が財政赤字削減策で合意できず、株価が下がったので、 買いが先行した」と語った。

21日の米国債相場は上昇。欧州の債務危機や米財政赤字削減をめ ぐる議会のこう着を背景に、投資家は米国債を安全逃避先として選好 した。米財務省が実施した2年債の入札(350億ドル相当)では、需 要が過去最高を記録した。米10年国債利回りは5bp低い1.96%程度。 一方、米株式相場は下落。S&P500種株価指数は1.9%安の1192.98。

UBS証券の伊藤篤シニア債券ストラテジストは、「欧州金融機関 の資金調達コストが高めに推移しており、債務危機の収束はみえない 状況に加え、米議会の超党派委員会が財政赤字削減で合意を得られず、 自動的に歳出削減となれば、景気に心理的な重しとなる」と解説した。

--取材協力 赤間信行 Editors:Hidenori Yamanaka,Joji Mochida

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