11月21日の米国マーケットサマリー:株は大幅安、欧米の財政問題で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3502 1.3525 ドル/円 76.95 76.91 ユーロ/円 103.90 104.00

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,547.31 -248.85 -2.1% S&P500種 1,192.99 -22.66 -1.9% ナスダック総合指数 2,523.14 -49.36 -1.9%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .27% -.01 米国債10年物 1.97% -.04 米国債30年物 2.95% -.04

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,678.60 -46.50 -2.70% 原油先物 (ドル/バレル) 97.32 -.35 -.36%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではドルと円が大方の主要通貨に対し て上昇。米議会の超党派委員会が財政赤字の削減策で合意できないこ とがほぼ確実になり、安全な逃避先とされる円とドルの需要が高まっ た。

ユーロはドルと円に対して下落分を埋める展開となった。6週間 ぶりの安値圏に下落したのは行き過ぎで、下げは続かないとの見方か ら買いが入った。スペイン総選挙で与党・社会労働党が敗北し、欧州 では債務危機で倒れた5番目の政権となった。これを背景にユーロに は売りが先行した。高利回り資産の需要が減退し、豪ドルは6週間ぶ りの安値を付けた。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのストラテジスト、ブ ライアン・キム氏(コネティカット州スタンフォード在勤)は「米国 の格付けが再び引き下げられるのかどうか、市場は見極めようとして いる」と指摘。「リスクを回避し、ドルを選好する傾向になっている」 と述べた。

ニューヨーク時間午後1時27分現在、ドルはユーロに対して前 週末比ほぼ変わらずの1ユーロ=1.3520ドル。一時は1.3430ド ルと10月10日以来の安値付近に下げた。ユーロは対円で1ユーロ =103円98銭(前週末は104円ちょうど)。一時は103円23銭 と、10月10日以来の安値を付けた。ドルは対円でほぼ変わらずの 1ドル=76円91銭。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。S&P500種株価指数は9月以降で最長の連 続安となった。財政赤字の削減をめぐり議会の超党派委員会が合意で きなければ、1兆2000億ドルの支出が自動的に削減されるとの懸念 が強まった。

S&P500種株価指数は前週末比1.9%安の1192.98。過去4営 業日では5.1%下落となった。ダウ工業株30種平均は2.1%下げて

11547.31ドル。民主党当局者は、超党派委員会が財政赤字削減で合 意できない可能性が高いことを明らかにした。

英バークレイズの米株式戦略責任者、バリー・ナップ氏は電話イ ンタビューで、「ダブルパンチを食らう可能性がある」と指摘。「より 大きな問題は、超党派委員会での合意が景気刺激策延長への道を開く と見込まれていたことだ。合意できない可能性が高いが、できなけれ ば欧州債務危機の余波が悪影響を与えつつある中で、来年1-3月(第 1四半期)に米経済は大きな打撃を受けることになる」と続けた。

23日の合意成立期限前に議会予算局(CBO)が合意案を分析 するには、情報を21日までに受け取る必要がある。民主党当局者によ れば、超党派委員会は財政赤字削減で合意できなかったと発表する見 通しだ。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。米財務省が実施した2年債の入札(350億 ドル相当)では、需要が過去最高を記録した。欧州の債務危機や米 財政赤字削減をめぐる議会のこう着を背景に、投資家は米国債を安 全逃避先として選好した。

10年債利回りは約6週ぶりの低水準で推移。米超党派委員会 は、具体的な赤字削減策で何ら合意を見いだせないまま協議が決裂 する恐れがある。株式は下落、スペイン債やイタリア債も下げた。 欧州首脳は債務危機の解決で苦戦するとの懸念がある。連邦準備制 度と米財務省はこの日、計1080億ドルの国債を売却した。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債ト レーディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は、「欧 州や米超党派委員会の動きを受けて、償還期限の短い国債は堅調な需 要が期待できる」と述べ、「入札は全般的に好調だった」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク 時間午後3時7分現在、既発債の2年債利回りは前営業日比1ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)下げて0.27%。同年債価 格(表面利率0.25%、2013年10月償還期限)は1/32上げて99 31/32。10年債利回りは5bp下げて1.96%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。3週間ぶりの安値となった。ド ルの上昇で代替投資先としての金の需要が後退した。

ドルは主要通貨のバスケットに対して6週間ぶりの高値に上昇。 欧州や米国の債務懸念を背景に逃避需要が高まった。一方、株価下落 と為替市場の混乱を背景に、より高いリターンを求める動きから、金 に裏付けされた上場投資信託(ETF)の持ち高は過去最高水準に増 加している。

クオンティテーティブ・コモディティー・リサーチのオーナー、 ピーター・ファーティグ氏は電話インタビューで「ドルが堅調なため、 金にとってはマイナスだ」と指摘。「こうした水準では安値を狙った 買いが入る可能性もあるが、私は上方向より下方向になると見込んで いる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前営業日比2.7%安の1オンス=1678.60ドルで終了。 一時は1667.10ドルと、10月25日以来の安値を付ける場面もあっ た。終値で1700ドルを割り込むのは10月24日以来初めて。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は3営業日続落。米議会の超党派委員 会が財政赤字削減で合意できないとの見方が強まったほか、債務危機 の影響で欧州経済がリセッション(景気後退)に陥るとの懸念が背景。

超党派委員会が削減策で合意できず、総額1兆2000億ドル(約 92兆円)の支出削減が発効するとの観測が強まった。ドイツ連邦銀 行(中央銀行)は来年の同国の成長率を下方修正した。サウジアラビ ア国営石油会社、サウジアラムコのハリド・アルファリ最高経営責任 者(CEO)は、世界経済が二番底に陥るリスクがあるとの見方を示 した。

BNPパリバ・コモディティー・フューチャーズ(ニューヨーク) のブローカー、トム・ベンツ氏は「議会の超党派委員会は期限までに 合意に至らない可能性が高いため、自動的な支出削減が発効すること になろう」と指摘。「欧州の債務危機は引き続き株式や商品を圧迫し ている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物1月限は前営 業日比75セント(0.77%)安の1バレル=96.92ドルで終了。終 値では9日以来の安値となった。年初からは6.1%の上昇。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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