欧州債:スペイン債が下落、政権交代後も苦難続く-ドイツ債は上昇

21日の欧州債市場でスペイン 国債が下落した。総選挙での大勝で次期首相となるマリアノ・ラホイ 国民党党首が域内で3番目に大きな財政赤字に取り組むのを前に、厳 しい時代に備えるよう国民に呼び掛けたことが手掛かり。

イタリア国債も下落。域内債務危機の悪化で欧州の銀行によるド ル建て調達コストが上昇している。一方、ドイツ国債は上昇。同国財 務省が景気減速を指摘したほか、米議会での赤字削減をめぐる交渉行 き詰まりを背景に、域内で最も安全とされるドイツ国債の需要が高ま った。欧州中央銀行(ECB)はこの日、先週の国債購入額が増えた ことを明らかにした。

INGグループ(アムステルダム)のシニア金利ストラテジスト、 アレッサンドロ・ジアンサンティ氏は「過半数を得ても、スペインの 新政権は苦労するだろう」と述べ、「市場はスペインの状況がイタリ アと比べてそれほど明るくないことを把握している」と続けた。

ロンドン時間午後4時8分現在、スペイン10年債利回りは前週 末比17ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し6.55%。 17日にはユーロ導入以後の最高となる6.78%を付けていた。同国債 (表面利率5.5%、2021年4月償還)価格はこの日、1.14下げ

92.73。2年債利回りは14bp上昇し5.57%。

スペイン10年債の独10年債に対する利回り上乗せ幅(スプレ ッド)は29bp拡大の470bp。18日は503bpだった。

イタリア国債

イタリア国債は4営業日ぶりに下落。銀行がユーロ建ての支払い をドル建てにスワップする際のコストを示す3カ月物クロス通貨ベー シックスワップは欧州銀行間取引金利(EURIBOR)を136.8 bp下回り、ドルの調達コストは2208年12月以来最も割高となっ た。取引について知る関係者3人によると、ECBがイタリア国債を 購入した。だが、こうした観測も支援材料とはならなかった。

イタリア2年債利回りは前週末比25bp上昇の6.37%。10年 債利回りは3bp上げて6.67%。この結果、独10年債に対するス プレッドは9bp広がり476bpとなった。

一方、ドイツ国債は5営業日ぶりに上昇。ドイツ連邦銀行(中央 銀行)が来年の景気見通しを下方修正したほか、ECBのシュタルク 理事が7-9月(第3四半期)は「予想外に上振れした」と述べたも のの、「10-12月(第4四半期)は著しい悪影響が出る」との見方 を示したことも、ドイツ国債への支援要因となった。独10年債利回 りは6bp低下の1.91%。先週は8bp上げていた。

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