レーン欧州委員:景気「失速」で財政健全化の取り組み遅れる恐れ

欧州連合(EU)の行政執行 機関、欧州委員会のレーン委員(経済・通貨担当)は21日、域内景 気の「失速」で各国の財政改善の取り組みが遅れるとの認識を示した。

レーン委員はブリュッセルで講演。講演原稿によると、同委員は 「2009年半ば以降の緩やかながらも着実な景気回復が最近になって 失速した」と指摘。「この近因はユーロ圏ソブリン債市場の混乱だ。 経済活動が世界的に減速したことも要因だ」と説明した。

「その結果、労働市場での実質的な改善は来年まで見込めず、景 気停滞で財政改善も遅れることになるだろう」と付け加えた。

同委員はさらに、「ソブリン債市場が混乱する根本的な原因は、 一部高債務国の債務返済能力への信頼が市場にないためだ」と述べ、 「混乱の中心にあるのはギリシャだが、他国にも影響が及んだことは 周知の事実だ。国家が債券市場から排除されたり、借り入れの際に高 債務を理由に持続不可能な利払いを求められる場合、真に残された解 決策は財政健全化しかない」と論じた。ギリシャの厳しい状況につい ては、過剰な予算削減が原因ではないとも語った。

レーン委員は「現在の債務返済能力を市場が疑っているときに、 債務をさらに積み増すような成長戦略を立てることはできないはずだ」 とし、「国外投資家に信頼感がないのなら、彼らに融資拡大を強制す ることはできない」と続けた。

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