アジアの宝石需要に照準-英グラフ・ダイヤモンズ、IPOで出店拡大

アジアの高級品需要が拡大する中、 宝飾品小売会社の英グラフ・ダイヤモンズは、新規株式公開(IPO) を計画しており、調達資金を利用してアジアでの出店を増やす方針だ。

グラフの会長で創業者のローレンス・グラフ氏(73)は18日、ブ ルームバーグテレビジョンのインタビューで、同社が来年、中国のマ カオと東部の浙江省杭州で新店舗の開店を計画していることを明らか にした。ウェブサイトによると、同社は東京や香港、上海、台北など 世界で32店舗を出店している。グラフ氏はオークションで2回にわた って過去最高値で宝石を落札したことがある。

事情に詳しい関係者によると、グラフは来年、香港でのIPOで 10億ドル(約770億円)を調達する準備を進めている。欧州と米国の 景気が停滞する中、イタリアのプラダなどのブランドはアジアで加速 する高級品需要の開拓を進めている。コンサルタント会社マッキンゼ ーの推計によると、中国の衣料品やハンドバッグ、宝飾品、腕時計な どの高級品の売上高は2倍以上に増加し、2015年に約1800億元(約 2兆2000億円)に達する見通しだ。

グラフ氏は香港にある自身の店舗で「グラフは香港で上場するの に理想的なタイプの企業だ。アジアでもっと多くの店舗を開店するつ もりだ」と述べた。IPO計画の詳細については触れなかった。

グラフ氏は15歳の時にロンドンの宝飾店街ハットン・ガーデンで 働き始めた。クリスティーズ・インターナショナルがロンドンで08 年12月に開いたオークションで、ドイツの貴族ウィッテルスバハ家が 所蔵していたことで知られる35.56カラットの灰色がかったブルーダ イヤ「ウィッテルスバハ・ダイヤ」を1640万ポンド(現在のレートで 20億円)で落札した。オークションでの宝石の落札価格としては当時 の過去最高値だった。

グラフ氏は「これは私の一生の仕事だ」と述べた。ジャケットの ポケットから5000万ドルの価値があるというダイヤを取り出し、「ダ イヤがなければ生きていけない」と語った。

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