米国の出生数11年ぶり低水準、住宅不況が長期化も-個人消費先細り

フランシス・ジャニシュさんは 5年前に娘を授かったが、夫婦で営むニューヨーク市での写真撮影ビ ジネスの収入が不安定なため、第2子をもうけないかもしれないと話 す。

南アフリカ共和国で大家族の中で育ったというジャニシュさん (41)は、「子供が2人いたらといつも想像していただけに、そうで ない現実に思い悩んでいる」と述べ、「景気と大いに関係があるから だ」と語る。

ジャニシュさんと同様に米国民が、子供を持つことを延期したり 断念したりすれば、5年にわたって低迷する米住宅市場の回復は遅れ、 おむつやせっけんといった育児用品やサービスなどを含めて個人消費 も先細る。米農務省が6月にまとめた試算によると、中間所得世帯の 子供1人に関連する支出は17年間で22万6920ドル(約1745万円) で、家計では住宅費に次いで大きい。

米保健統計センターのデータによると、昨年の出生数は推定400 万人と、1999年以来最低に減少した。高失業率や住宅価格の下落、低 い賃上げ率などで家計に打撃を受ける米国の世帯は、新たに子供をも うけることで「支出が膨らむ」ことに対し自信を持てない状況だと、 メットライフ・マチュア・マーケット・インスティチュート向けに人 口動態のトレンドを研究するピーター・フランシーズ氏は分析する。 同氏の予測では、米国の出生数は2013年まで回復しない恐れがある という。

出産適齢期の世帯がリセッション(景気後退)で「深刻な打撃を 受けた」と言うのはムーディーズ・アナリティクスのチーフエコノミ スト、マーク・ザンディ氏。同氏は「人口の伸び鈍化が景気減速を悪 化させる」と指摘。今年10-12月(第4四半期)と12年通期の経済 成長率を2.6%と予想しており、失業率の押し下げには力不足とみて いる。

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