欧州企業、債務危機でも好業績-アナリストは10%超の増益を予想

欧州では債務危機の影響でリセッ ション(景気後退)のリスクが高まっているが、域内企業の利益の伸 びに減速の兆しは見られず、米企業を上回る勢いだ。

ブルームバーグが1万2000余りのアナリスト予想を集計したと ころによれば、自動車メーカーの独ポルシェや高級ブランド品小売り の英バーバリー・グループがけん引し、ストックス欧州600指数構成 銘柄の純利益は2011年が11%増、12年は10.5%増と見込まれている。 増益率は4年連続で10%を超える見通しで、達成されれば1998年以 降で最長となる。

ブルームバーグのエコノミスト調査によると、ユーロ圏経済の伸 びは米国の3分の1程度にとどまる見通し。強気派は、それにもかか わらず欧州企業の増益率が米企業の10.1%を上回る見込みであるこ とを指摘。欧州企業の株式は昨年12月以降の16%下落で割安になっ ているとみている。一方、弱気派はギリシャのデフォルト(債務不履 行)懸念から南欧諸国の借り入れコストが過去最高水準に達する中で 利益予想に確信が持てていない。

インベスコで6360億ドル(約49兆円)の運用に携わるルーク・ ステリーニ氏は、下降期を控えた「企業の状態は08年よりもずっと良 好だ」と指摘した上で、「欧州のリセッションが域内の中核国にどの程 度波及するかは議論を呼ぶだろうが、バリュエーション(株価評価) は大半のシナリオを既に織り込んでいるというのが私の見方だ」と語 った。

「個別企業は好調」

ブルームバーグのデータによると、12年の利益予想に基づくスト ックス欧州600指数の株価収益率(PER)は9.2倍で、過去5年間 の中央値10.3倍を下回っている。一方、米国のS&P500種株価指数 の12年の予想PERは11.1倍。

ライファイゼン・キャピタル・マネジメント(ウィーン)の世界 株式担当責任者、ヘルベルト・ペルス氏は電話インタビューで、「欧州 では債務危機がくすぶり市場は混乱しているが、個別企業を見る限り 好調だ」と指摘。「現時点では誰も信じないが、利益が再び拡大すると の見通しが非現実的だとは思わない」と語った。

欧州債務危機が広がる中、ギリシャの2年物国債利回りは先週、 過去最高の115.49%に上昇。スペインとイタリアの国債利回りも今月、 ユーロ導入後の最高に達した。ブルームバーグが集計したエコノミス ト21人の予想中央値によれば、ユーロ圏の12年の域内総生産(GD P)成長率は0.7%と、1月時点の1.8%から低下。これに対し12年 の米GDPは2.2%の伸びが見込まれている。

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