11月18日の米国マーケットサマリー:ユーロ反発、ECB国債購入で

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3514 1.3458 ドル/円 76.92 76.98 ユーロ/円 103.95 103.62

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,796.16 +25.43 +.2% S&P500種 1,215.65 -.48 .0% ナスダック総合指数 2,572.50 -15.49 -.6%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .28% +.02 米国債10年物 2.00% +.04 米国債30年物 2.99% +.01

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,725.10 +4.90 +.28% 原油先物 (ドル/バレル) 97.41 -1.41 -1.43%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが対ドルと対円で1週間ぶ りに上昇した。欧州中央銀行(ECB)によるイタリア債とスペイン 債の購入が域内の借り入れコスト上昇を抑制するとの見方が広がった。

ユーロは対円で反発。ECBが国際通貨基金(IMF)にユー ロ圏諸国救済のための資金を貸し付ける仕組みについて、両者が協議 を始める可能性があるとの報道を手掛かりにユーロは買いを集めた。 ノルウェー・クローネは対ドルで最も値上がりが大きかった。ノルウ ェー政府が輸出業者の支援を目的とした新たな融資プログラムを発表 したのが好感された。カナダ・ドルは消費者物価が予想以上に上昇し たことに反応し、値上がりした。

オンライン為替取引会社GFTフォレクスの調査ディレクター、 ボリス・シュロスバーグ氏(ニューヨーク在勤)は、「市場は熱気に 包まれているが光はあまり差していない。投資家は次の一手をめぐり 混乱しているからだ」と述べ、「信用市場は当面のところ、落ち着い ている。これは今のところ冷えきった平和であり、決して勝利したわ けではない。単なる一時停止だ」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時54分現在、ユーロは対ドルで0.5% 上昇して1ユーロ=1.3519ドル。今月11日以来で初の値上がりだ った。週間ベースでは1.7%安。ユーロは対円では0.4%上げて1 ユーロ=104円03銭。ドルは対円でほぼ変わらずの1ドル=76円 96銭。

◎米国株式市場

米株式相場はもみ合い。景気が加速しているとの楽観的な見方が ある一方、ハイテク株やエネルギー銘柄に売りが出た。S&P500種 株価指数は週間では2カ月ぶりの大幅安となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.1%未満下げ1215.66で終了した。一時は0.6% 上昇する場面もあった。一方、ダウ工業株30種平均は25.43ドル (0.2%)高の11796.16ドル。

ウェルズ・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジス ト、ジェームズ・ポールセン氏は電子メールで「次に株式相場を大き く動かす材料はおそらく、米経済が足踏みしていないばかりか実際に は加速しているとの認識の強まりだろう」と指摘した。

S&P500種は欧州の動向をにらみながら、もみ合う場面が目立 った。景気先行指標総合指数が予想を上回り、2012年も経済成長が 続くことを示唆した。今年第4四半期の経済成長は予想を上方修正す るアナリストが増えており、18カ月ぶりの高成長となる可能性があ る。

◎米国債市場

米国債相場は5日ぶりに反落。欧州各国が債務危機への対応を進 める中、欧州中央銀行(ECB)がイタリアとスペインの国債を買い 入れたとの見方から両国債相場が上げたことが手掛かり。

ECBが国際通貨基金(IMF)にユーロ圏諸国救済のための資 金を貸し付ける仕組みについて、欧州の当局者らはIMFと協議を開 始する可能性があると、ダウ・ジョーンズ(DJ)通信が報じた。米 財務省は来週、総額990億ドルの国債入札を予定している。またニ ューヨーク連銀は、償還期限が3年未満の米国債最大175億ドル相 当を2回に分けて売却する。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレク ター、ラリー・ミルスタイン氏は「市場では方向性を決める次の材料 を気をもみながら待っているところだ」と指摘。「10年債利回りは 2%、30年債は3%という鍵となる水準付近で週を終えようとして いる。市場の不透明感から、区切りのいい数字が好まれている」と述 べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後3時19分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇し2.01%。同年債(表面利率2%、 2021年11月償還)価格は14/32下げて99 29/32。利回りは週 初から5bp低下となっている。

30年債利回りは1bp上げて2.99%。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は3日ぶりに上昇。欧州の債務危機を背 景に価値保存手段としての金の需要が拡大した。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁はECBの責務は物価安定 にあるとの認識を示し、域内財政危機の封じ込めで一段の行動を求め る政治家や投資家の声を退けた。

MKSファイナンスの通貨・金属担当取引責任者(ジュネーブ在 勤)、バーナード・シン氏は電話インタビューで、「欧州は危険領域 を脱していない」と指摘。「現物需要は後退したが、金は依然として 安全逃避先だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比0.3%高の1オンス=1725.10ドルで終了した。 週間では3.5%下落。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続落。北海ブレント原油との価格差 が拡大した。オクラホマ州クッシングとメキシコ湾岸を結ぶ「シーウ ェイ」パイプラインの輸送方向を逆転させても、米中西部の過剰在庫 を削減するには十分ではないとの観測が強まった。

この日のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI) 原油の下げ幅はブレント原油よりも大きかった。WTIとブレントの 価格差は16日に8カ月ぶりの幅に縮小していた。同日には、カナダ のパイプライン運営会社エンブリッジと加工・輸送サービス提供の米 エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズが同パイプラインの輸 送方向を逆転させ、原油をクッシングから湾岸に輸送すると発表した。

PFGベストのアナリスト、フィル・フリン氏(シカゴ在勤)は 「シーウェイパイプラインのニュースに対して市場は過剰反応したと の認識が広がっている」と指摘。「1本のパイプラインでは過剰在庫 を減らすには十分ではなく、方向逆転も必ずしも強気な材料ではない」 と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比1.41ドル(1.43%)安の1バレル=97.41ドルで終了。週間 では1.58ドル安(1.6%)と、7週ぶりの下落。12月限はこの日 が最終取引。実質中心限月となった1月限はこの日1.26ドル安の

97.67ドル。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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