米国債(18日):5日ぶり反落-ECB国債購入で欧州懸念後退

米国債相場は5日ぶりに反落。 欧州各国が債務危機への対応を進める中、欧州中央銀行(ECB)が イタリアとスペインの国債を買い入れたとの見方から両国債相場が上 げたことが手掛かり。

ECBが国際通貨基金(IMF)にユーロ圏諸国救済のための資 金を貸し付ける仕組みについて、欧州の当局者らはIMFと協議を開 始する可能性があると、ダウ・ジョーンズ(DJ)通信が報じた。米 財務省は来週、総額990億ドルの国債入札を予定している。またニ ューヨーク連銀は、償還期限が3年未満の米国債最大175億ドル相 当を2回に分けて売却する。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレク ター、ラリー・ミルスタイン氏は「市場では方向性を決める次の材料 を気をもみながら待っているところだ」と指摘。「10年債利回りは 2%、30年債は3%という鍵となる水準付近で週を終えようとして いる。市場の不透明感から、区切りのいい数字が好まれている」と述 べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後5時14分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)上昇し2.01%。同年債(表面利率2%、 2021年11月償還)価格は14/32下げて99 29/32。利回りは 週間で5bp低下。30年債利回りは1bp上げて2.99%。

先物動向

米商品先物取引委員会(CFTC)のデータによれば、ヘッジ ファンドや大口投機家による10年債先物のネットショートは15日 までの1週間に増加した。

ニューヨーク連銀はこの日、「オペレーション・ツイスト」の一 環として償還期限が2036-41年の米国債25億ドル相当を買い入 れた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによれ ば、米国債の年初来のリターンは17日までの時点でプラス9.2%。 ドイツ債は8.4%、日本債は2.1%だった。

スペイン債

米国債は週間ベースで上昇。今週はスペインとフランスの国債入 札で借り入れコストが上昇。危機封じ込めにおけるECBの役割をめ ぐりドイツとフランスが対立したことで、欧州の高債務国が責務を果 たせないとの懸念が強まった。

RIAキャピタル・マーケッツの債券ストラテジスト、ニック・ スタメンコビッチ氏(エディンバラ在勤)は「米10年債利回りはこ のところ2%未満を維持しづらくなっている、経済指標を受け米経済 がリセッション(景気後退)に陥る可能性が低下しているためだ」と した。ただ、「欧州での緊張状態が米国債のしっかりした支援材料に なっている」と付け加えた。

ECBのドラギ総裁はこの日、各国政府にソブリン債危機を終わ らせるため約束した行動を急ぐよう呼び掛け、ECBには大量の国債 購入などによって高債務国を救済する考えがないことを示唆した。

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