スペイン国民、一段の経済的苦痛受け入れる覚悟-国民党が圧勝の公算

【記者:Angeline Benoit】

11月18日(ブルームバーグ):過去60年で最悪のリセッション (景気後退)に続く財政緊縮策ですでに動揺しているスペイン国民は 20日の総選挙で、さらに経済的苦痛を強いる政党に投票する見通しだ。

世論調査によると、野党・国民党がすべての政党の中で1982年 以来最大の過半数議席を確保すると見込まれる。国民党のマリアノ・ ラホイ党首はユーロ圏で3番目に大きい財政赤字を来年には国内総生 産(GDP)比で4.4%に縮小するため、「抑制と厳格」を約束して いる。

サパテロ首相が2010年5月に導入した財政赤字削減策の一環で 年金支給が凍結しているマドリード在住の未亡人、ゴイ・ボオヨさん (61)は「状況が改善するにはこれに耐えることが必要だ。われわれ は放漫財政に慣れてしまっている。スペインは民主主義が誕生する前 ははるかに貧しかった。40年前に戻りたくはない」と話す。

ギリシャとイタリア、アイルランド、ポルトガルに続き、スペイ ンでも欧州債務危機に伴う政権交代が実現するもようだ。ただ、スペ インはこうした国々とは異なり、財政政策に関する欧州連合(EU) の要求を完全に支持する政党が圧倒的多数の議席を確保するとみられ る。スペインでは景気が停滞し、失業率は23%に達している。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS) の金利ストラテジスト、ハービンダー・シャン氏(ロンドン在勤)は、 ラホイ党首が勝利すれば、「一部の国は自発的に緊縮策を実行する用 意があるとのメッセージを送ることになる」と指摘した。

スペイン紙ムンドの最新世論調査によると、獲得議席数は国民党 が350議席中198議席、与党・社会労働党は112議席となる見通し。 パイス紙は、国民党が最大196議席を確保すると伝えている。

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