債券は反発、欧州債務懸念で米債高・株安-長期金利は一時今年最低に

債券相場は反発。欧州債務危機が 拡大するとの観測などを背景に債券高・株安となった米国市場の流れ を引き継ぎ、国内株安もあって買いが優勢だった。長期金利は今年最 低に並び、20年債利回りは約1カ月ぶりの低水準を付けた。

パインブリッジ・インベストメンツ運用本部の松川忠債券運用部 長は「米国市場では、商品・スワップなどで換金売りの動きも出て、 混乱が起きている。円債市場は売りが出ない中、じわじわと買いが入 っている。前日まで弱かった30年債がきょうは堅調に推移しており、 利回り曲線は平たん化している」と話した。

東京先物市場で12月物は前日比11銭高い143円09銭で取引を開 始。午前10時前に6銭高まで伸び悩んだが、午前の終了間際に143 円13銭に上昇。前日付けた中心限月で1年ぶり高値の143円14銭に 接近。午後にも同水準に並ぶ場面があり、結局は12銭高の143円09 銭で引けた。

17日の米国債相場は上昇。スペインとフランスの入札で借り入れ コストが上昇したことを手掛かりに、欧州が債務危機を封じ込められ ないとの懸念が広がった。米10年債利回りは前日比4ベーシスポイン ト(bp)低い1.96%程度。一方、米株式相場は続落。S&P500種株 価指数は前日比1.7%安の1216.37と1カ月ぶりの安値となった。ま た、17日の欧州市場でスペイン国債は下落し、10年債利回りは1999 年のユーロ導入前の高水準に達した。

中・長期、超長期とも堅調

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利回 りは、午前終了前に1bp低い0.94%に低下。前日に記録した昨年11 月8日以来の低い水準に並んだ。午後3時前からは0.945%。5年物 の100回債利回りも0.305%と、前日に付けた9月6日以来の低水準 に並んだ。

20年物の130回債利回りは午前11時前に1.5bp低い1.70%と約 1カ月ぶりの低水準を付け、午後も同水準で推移。30年物の35回債 利回りは一時2bp低い1.92%で取引された後、午後3時前後に1.93% を付けた。また、2年物の310回債利回りは0.5bp低い0.115%と、 新発2年債としては約1年1カ月ぶりの低い水準。

日経平均株価は1.2%安の8374円91銭で引け、9月26日に付け た終値ベースの年初来安値に迫った。TOPIXは終値で年初来安値 を更新し、2009年3月以来の水準まで下げた。

SMBC日興証券の野村真司チーフ債券ストラテジストは、「イタ リアに続き、スペインも10年金利で危険水域と言われる6%台後半に 突入。欧州財政危機が制御不可能な事態に陥るとの懸念が強まってい る。『質への逃避』が継続する公算が大きい」と予想していた。

財務省は22日、20年利付国債(11月債)の入札を実施する。岡 三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長は、同入札は無難な結 果となり、投資家の需要で月末にかけて割安感が修正されていくと予 想。利回り曲線がフラット(平たん)化するとの見方を示した。

週明け21日から東京証券取引所の国債先物の取引時間が拡大さ れる。現行の午前9時-11時と午後零時30分-3時を、午前8時45 分-11時2分、午後零時30分-3時2分とする。また、午後3時30 分開始の夜間取引について、午後6時の終了時刻を午後11時30分と する。パインブリッジの松川氏は「15分早く取引が始まっても、国内 経済指標で動くことはあまりないので大きな影響はないと思う。ただ、 一部にはシステム変更によりボラティリティー(変動性)が高まるこ とを気にする人もいるようだ」と語った。

--取材協力 池田祐美、赤間信行 Editors:Masaru Aoki,Hidenori Yamanaka,

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