フランス:救済基金へのECB支援案蒸し返す、危機侵食で-独と対立

【記者:Mark Deen and Tony Czuczka】

11月17日(ブルームバーグ):フランスのバロワン財務相は欧 州の救済基金を欧州中央銀行(ECB)が支えることが債務危機に対 応する最善の策だとの見解を示し、ドイツの反対で一度は取り下げた 案を蒸し返した。

バロワン財務相の発言は、ユーロ圏第2の経済大国フランスに危 機が忍び寄る気配に同国が警戒していることをうかがわせる。フラン スの10年債とドイツ債との利回り格差は17日、ユーロ導入後初め て200ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)を超えた。

バロワン財務相は16日遅くのパリでの講演で、「感染を防ぐ最 良の方法は」救済基金に銀行免許を与えることによって「堅固な防火 壁を構築することだと考える」と述べた。「われわれは議論に勝たな かった。これを開戦の理由にするつもりもない。しかし当然のことと して、われわれはこれが欧州に安定をもたらす最善の道だと考えてい る」と語った。

救済基金である欧州金融安定ファシリティー(EFSF)に銀行 免許を持たせECBのオペを利用できるようにする案は、ドイツの反 対で頓挫していた。

世界の首脳らは欧州に、3年目に入る危機の解決を強く求めてい る。フランスの姿勢はまたしても、危機対応でのECBの役割拡大に 反対するドイツのメルケル政権との衝突の火種になる。

メルケル首相は17日ベルリンで講演し、「ユーロの弱点の問題 をECBが解決できると政治家が考えるとしたら、それは実現しない 事柄を自身に思い込ませようとすることにほかならない」と語った。

「最終的にはユーロとECBの存在を脅かす」

ECB自身も役割拡大を拒否している。今月就任したドラギ総裁 は3日に、政府の債務を支えることはECBの責務ではないと言明し た。

救済への貢献でドイツに次いで2位のフランスは、自らが徐々に 危機に飲み込まれつつある。ジョー・ベレンベルク・ゴスラーのチー フエコノミスト、ホルガー・シュミーディング氏は、「不安ほど速く 広がるものはない」として、「ECBが強力に介入して腐敗進行を止 めなければ、パニックはさらに広がり最終的にはユーロとECBの存 在を脅かすだろう」とリポートで分析している。

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