世界の食用油需要が拡大、在庫は75年以来の低水準-生産追い付かず

菓子やバイオ燃料などの原料と なる食用油の在庫が数十年ぶりの低水準に落ち込んでいる。需要は世界 人口の増加の5倍のペースで拡大しており、生産が追い付いていないた めだ。

米農務省のデータによると、大豆油や菜種油、ヒマワリ油など8種 類の食用油の在庫は今年、29日分を下回り、1975年以来の低水準とな っている。ブルームバーグがアナリストやトレーダー12人を対象に実 施した調査の中央値によると、最も消費量の多いパーム油の価格は来年 1-3月(第1四半期)末までにマレーシア市場で7%上昇し1トン当 たり3475リンギット(約8万5000円)と、今年3月以来の高値に達す る見通し。

国連が3日発表したリポートによると、油脂の在庫は、2008年の 食料危機当時のような「危機的な低水準」に近い状況となっている。穀 物の収穫高の増加により国連の食料価格指数は2月に達した過去最高水 準と比較して9%低下したが、食用油の供給が逼迫(ひっぱく)してい るため同指数は過去5年平均を約20%上回る水準となっている。

国連食糧農業機関(FAO)のエコノミスト、ピーター・ソーンズ 氏は「われわれは早期警戒を促している」と指摘。「世界的な需給バラ ンスの逼迫は避けられないようだ。油脂の原料となる穀物のファンダメ ンタルズ(需給関係)から考えて価格は引き続き堅調さを維持しそう だ」との見方を示した。

富が増加する中、世界的な食生活の変化が加工食品の需要拡大につ ながっている。英消費調査会社ユーロモニター・インターナショナルに よると、加工食品の小売売上高は今年、2兆1200億ドル(約163兆円) に達する見通し。06年には1兆6600億ドルだった。食用油の小売売 上高は44億4000万ドルと、5年前の29億ドルから増加すると予想 されている。

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