11月16日の米国マーケットサマリー:株下落、米銀の欧州リスク警戒

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3472 1.3539 ドル/円 77.03 77.03 ユーロ/円 103.77 104.30

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,905.97 -190.19 -1.6% S&P500種 1,236.92 -20.89 -1.7% ナスダック総合指数 2,639.61 -46.59 -1.7%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .25% +.01 米国債10年物 2.00% -.04 米国債30年物 3.03% -.05

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,774.30 -7.90 -.44% 原油先物 (ドル/バレル) 101.74 +2.37 +2.39%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが円とドルに対して5週ぶ りの安値をつけた。欧州債務危機の影響でユーロ圏への信頼感が低下 し、欧州中央銀行(ECB)が国債を追加購入せざるを得ないだろう との観測が背景だ。

米連邦準備制度がECBの欧州債務危機対応を支援する可能性 があるとの観測を手掛かりに、ユーロは下げ幅を縮小した。スペイン は17日、最大40億ユーロの入札を実施する。フランスも同日に最 大82億ユーロの入札を実施する。

オンライン為替取引会社GFTフォレクスの調査ディレクター、 ボリス・シュロスバーグ氏(ニューヨーク在勤)は、「投資家は欧州 の入札を非常に懸念している」と述べ、「フランスの入札結果が芳し くなければ、欧州の問題が他地域に波及し、ユーロ圏の中心であるフ ランスも影響を受けていることを示唆するだろう」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時23分現在、ユーロは対円で0.4%下 げて1ユーロ=103円92銭。一時は10月10日以来の安値となる 103円41銭まで下げた。ユーロはドルに対しても0.3%下げて、 1ユーロ=1.3498ドル。一時、1.3429ドルと、10月10日以来の 安値に売り込まれた。円は対ドルで1ドル=76円99銭。

◎米国株式市場

米株式相場は反落。格付け会社フィッチ・レーティングスが欧州 債務危機のさらなる拡大は米銀のリスクになるとの見解を示したこと が売りを誘った。原油高が経済成長を抑制するとの懸念も売りにつな がった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比1.7%安の1236.91。ダウ工業株30種平均は

190.57ドル(1.6%)安の11905.59ドル。原油先物相場はバレ ル当たり100ドルを突破した。

USAAインベストメント(サンアントニオ)の株式投資バイ スプレジデント、ワシフ・ラティフ氏は電話インタビューで「経済デ ータは良くなってきているが、これで全てがうまくいっていると考え るべきではない」と発言。「欧州はリセッション(景気後退)に逆戻 りする可能性がある。そうなれば、世界のほかの地域にも圧力が加わ る」と述べた。さらに「原油相場が上がれば、消費者の家計に影響す る」と続けた。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。10年債利回 りは3日連続での低下となった。欧州の債務危機をめぐる不安が続い ている。

ただ米鉱工業生産指数の上昇を手掛かりに米国債は上げを縮めた。 欧州ではドイツ国債、スペイン国債ともに下落した。外国による米国 債保有高は9月に1.9%増加し、過去最大となった。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後2時20分現在、10年債利回りは前日比1ベーシスポイント(b p、1bp=0.01%)低下の2.03%。同年債(表面利率2%、2021 年11月償還)価格は1/8上げて99 23/32。利回りは一時5bp下 げた。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。ドルの上昇と米国でのインフ レ圧力低下を背景に、代替投資先としての金の需要が後退した。

米労働省が発表した10月の米消費者物価指数(CPI、季節 調整済み)は前月から低下した。欧州の債務危機が世界経済の妨げ になるとの懸念から、ユーロは対ドルで1カ月ぶりの安値を付けた。 その後は下げを埋める展開となっている。

カントリー・ヘッジング(ミネソタ州セントポール)のアナリ スト、スターリング・スミス氏は電話インタビューで、「ドルの上 昇が続いていることが金には打撃となっている」と指摘。「米国で はインフレ圧力が弱まっており、それも金にとっては好ましいニュ ースではない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先 物12月限は前日比0.4%安の1オンス=1774.30ドルで終了した。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場はバレル当たり100ドルを突破し、 5カ月ぶりの高値となった。カナダのパイプライン運営会社エンブリ ッジがオクラホマ州クッシングとメキシコ湾岸を結ぶ「シーウェイ」 パイプラインの輸送方向を逆転させると発表したことが手掛かり。米 中部とカナダからの原油輸送が円滑になるとの見方が広がった。

エンブリッジは同パイプラインのうち、米石油会社コノコフィリ ップスの所有分を取得することで合意し、輸送方向を逆転させると発 表した。ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油 の価格が他の油種よりも下落する要因として、WTI原油在庫が集積 されるクッシングでの輸送障害が指摘されていた。

バンク・オブ・アメリカの商品調査担当責任者、フランシスコ・ ブランチ氏(ニューヨーク在勤)は「短期的には、これでオクラホマ 州からの原油の一部が滞りなく輸送されるのは確実になった」と指摘。 「原油生産は年間に何十万バレル単位で増えているため、中西部での 過剰在庫を軽減するには十分ではないかもしれない。追加の輸送能力 がなお必要だ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比3.22ドル(3.24%)高の1バレル=102.59ドルで終了。終 値では5月31日以来の高値となった。年初からは12%の値上がり。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor:Tsuneo Ymahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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