リッチモンド連銀総裁:信用政策が中銀批判を助長、独立性損なう

米リッチモンド連銀のラッカー総 裁は、米連邦準備制度に対する批判が高まっており、その背景の一部 には現行の住宅ローン担保証券(MBS)購入や信用危機時における 民間セクターへの支援があるとの認識を示した。

総裁は16日、ワシントンのケイトー研究所の金融問題に関する年 次会議で講演。事前原稿によると、中央銀行の信用配分は「常に議論 を呼ぶ」とし、「連邦準備制度に対する批判のうちどの程度が、信用政 策措置の当然の帰結であるかを認識する必要がある」と指摘した。

連邦公開市場委員会(FOMC)は9月、保有する政府機関債と 政府機関発行のMBSの償還元本を同MBSに再投資する方針を決定 した。連邦準備制度は今月9日時点で8490億ドル(約65兆4000億円) 相当のMBSを保有。

MBSの償還元本を再投資する措置により、連邦準備制度理事会 (FRB)当局者らが4月に合意した「中期的に」FRBのポートフ ォリオを米国債のみに戻すという目標の達成は遅れることになった。 当局者らは、この目標が達成されれば、「米経済の全セクターの信用配 分」へのFRBの影響を最小化できるとしていた。

ラッカー総裁は、信用配分の政策により連邦準備制度が政治的対 立に巻き込まれかねず、そうなれば独立性が低下すると警告。危機時 においては行政および立法部門は、特定の選挙区民に信用を供与しよ うと図る可能性があると付け加えた。

ラッカー総裁は講演後に記者団に対し、米成長率は恐らく2.5% から、「向こう数年のうちに」3-3.5%のレンジに加速するだろうと 述べた。一方、失業率については同じ期間に1-2ポイントの「緩や かな低下」にとどまると予想した。また同時に「インフレの上振れリ スクの可能性を懸念している」とした上で、FRBはインフレ目標を 設定すべきだとあらためて強調した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE