米ボーイング、英BAE:次期主力戦闘機の候補の魅力アピール

防衛省が航空自衛隊の次期主力 戦闘機(FX)選定について決定する時期が迫っているなか、候補と なる欧米3社のうち2社が都内で、受注に向けそれぞれの機体の魅力 や有効性を訴え最終段階のメディアアピールを行った。各メーカーの 経営幹部は来日を繰り返し、防衛関係者を中心に政府、マスコミなど 幅広い関係者への説明に努めている。

防衛省は年内に選定機種を決定する方針。候補となっているのは、 世界最大の軍事メーカーの米ロッキード・マーティンの「F35」、米 ボーイングの「FA18」、英BAEシステムズの「ユーロファイター・ タイフーン」の3機種。うち2社があらためて自社の戦闘機の長所な どを16日、外国人特派員協会で会見し説明した。

ボーイングの防衛・宇宙・安全保障面の日本担当者、ジェームス・ アーミントン・バイスプレジデントは会見で「性能面、コスト面、日 本の産業の参画、そして防衛省が要求する全ての要素を総合的に満た しており、ベストの選択肢はFA18だ」とあらためて強調した。さ らに「FA18は既に実践配備済み。一方のF35はまだ開発の途上に ある」と指摘し、ライバルをけん制した。

また、アンソニー・エニスBAEシステムズ、北東アジア総支配 人は、日本の産業界が強く求めている戦闘機の製造に関連して日本の 防衛産業に「戦闘機の機体情報の95%を開示することが可能だ。残 りの5%についても現在、関係先と調整中。あとは日本側の決断次第」 と述べ、最先端の軍事技術を含む技術移転を実現することで、機体性 能に加え、生産面でのライセンス生産の許容範囲についてもライバル 社を突き放す方針を強調した。

日本の防衛メーカーは、国内でのライセンス生産を強く要望して いる。これまで戦闘機F2のライセンス生産を手掛けてきたが、こと し国内製造が生産終了したことから、複数のメーカーが戦闘機製造か ら撤退する可能性がある。防衛技術保持の観点から一部製造技術の空 白化を懸念する声も挙がっている。三菱重工業、IHI、川崎重工業 を中心に裾野を含めると1200社にまで広がる戦闘機関連企業の維持、 発展のため、国内での生産については経団連も強く必要性を訴えてい る。

外国特派員協会は、今回の合同会見にロッキードの出席を複数回 要請したが、担当者の日程調整がつかず実現しなかったと説明した。

経団連の防衛生産委員会事務局長の続橋聡氏は、ブルームバーグ に対して「経団連としてどの機種が日本にふさわしいかの表明は行わ ない」と述べた。そのうえで、「昨年7月に公表した防衛大綱に向け た提言のなかで、戦闘機の技術生産基盤の維持が大きな課題であると 指摘していることは現時点でも変わりはない。ライセンス生産が可能 かどうかはあくまで評価のひとつの要素であり、最終的には政府が公 正な判断をすると考えている」とコメントした。

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