TOPIX09年3月来安値に、欧州懸念で1部時価総額250兆円割れ

東京株式相場は続落し、TOPI Xが終値で2009年3月以来の安値を付けた。イタリア国債利回りの不 安定な動きなどから、欧州のソブリン債危機に対する警戒がくすぶり、 ユーロ安の傾向が強まった午後に先物主導で下げ幅を広げた。証券株 が売られ、海運やガラス・土石製品、機械など景気敏感業種が安い。

TOPIXの終値は前日比6.80ポイント(0.9%)安の724.11 と、2009年3月12日以来の安値水準。日経平均株価は同78円77銭 (0.9%)安の8463円16銭。東証1部の時価総額は249兆5174億円 と、09年3月来の250兆円割れ。

欧州の債務問題がそう簡単に解決するとは思いづらい、と言う中 央三井アセットマネジメントの寺岡直輝運用部長は、「世界的な景気へ の悪影響をみんな意識していて、なかなかリスク資産に手を出せない。 世界的に景気の見通しが分からず、企業収益の先行きも見えづらい」 と話していた。

15日の欧州では、スペイン政府が入札を実施し、12カ月物と18 カ月物証券、計31億6000万ユーロ(約3300億円)相当を発行したが、 目標上限の35億ユーロには届かなかった。12カ月物の平均落札利回 りは5.022%と前回10月18日の入札時の3.608%を上回り、18カ月 物の利回りも5.159%と10月の3.801%から上昇した。

イタリア、スペインの火種

欧州債市場でスペイン国債が売られ、入札後の同国10年債利回り は6.23%と8月2日に付けたユーロ導入後の最高の6.46%に迫り、ス ペイン10年債とドイツ債の利回り格差は過去最大となった。また、イ タリア10年国債利回りも再び危険水域とされる7%超まで上昇。SM BC日興証券エクイティ部の西広市部長は、「欧州をめぐる情勢は不安 定なまま」と指摘している。

業種別33指数では、欧州の金融システム問題への警戒を映し証 券・商品先物取引が下落率トップ。海運やパルプ・紙、ガラス・土石、 鉱業、機械、非鉄金属、輸送用機器、電機なども安く、27業種が下げ た。一方、情報・通信や食料品、精密機器、石油・石炭製品など6業 種が上昇。

欧州債務問題が悲観される一方、15日の米国で10月の小売売上 高がエコノミスト予想中央値を上回ったことなどが支援材料となり、 この日午前の日本株はTOPIX、日経平均とも前日終値を挟む小動 きだったが、午後に入ると先物主導で下値を模索する展開となった。

株先売り・債先買いも

野村証券の佐藤雅彦エクイティ・マーケットアナリストは、「ユー ロ安が再度進行したほか、アジア株が軟調なことも響き、市場参加者 の心理が弱まった」と指摘。投資家のリスク回避姿勢が強まる中、「株 価指数先物売り、債券先物買いにつながった」と見ていた。日本の10 年国債利回りはこの日、一時0.95%と昨年11月9日以来の低水準を 付けている。

個別では、きのう急落したエルピーダメモリが大幅反発。立花証 券の平野憲一執行役員は、「MSCIの指数構成銘柄から除外されると の思惑で前日に急落したが、実際は構成銘柄に残ったことで、投資家 の間で買い安心感が広がった」と言う。オリンパスは、上場廃止回避 の観測を背景に3日連続のストップ高(値幅制限いっぱいの上昇)。

東証1部の売買高は概算で13億4573万株、売買代金は8235億円。 値下がり銘柄数は1235、値上がりは279。国内新興市場は、ジャスダ ック指数が前日比0.6%安の47.01と小幅続落、東証マザーズ指数も

1.1%安の382.76と続落した。

--取材協力:西沢加奈  Editor:Shintaro Inkyo

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