EUが格付け会社への規制強化を提案-重大な過失なら提訴も

(4段落目以降にEU指令案の詳細を追加して更新します)

【記者:Jim Brunsden】

11月15日(ブルームバーグ):欧州連合(EU)の行政執行機関、 欧州委員会は15日、格付け会社の規制強化を提案した。一方、国際支 援の対象となる国の評価を格付け会社が行うことを禁止する計画は先 送りされることになった。

欧州委のバルニエ委員(域内市場・金融サービス担当)がこの日 公表したEU指令案(法案)は、競争促進の観点から企業に複数の格 付け会社を交代で利用する制度を義務付ける。同委員はソブリン格付 けの一部禁止や大手格付け会社間の合併・買収を一時的に禁じる措置 については、さらに作業が必要だと説明した。

バルニエ委員は声明で、「格付け会社は一段と厳格なルールに従 い、格付けの透明性を向上させ、誤りには責任を持つべきだ」と強調。 「この業界の競争促進も望む」と付け加えた。

指令案によれば、格付け会社は基本的に3年ごとに変更すること が求められる。ただ、2社以上の格付け会社を利用する場合は交代ま での期間を6年まで延長できる。格付け会社が政府の信用格付けを公 表できる時間についても、取引時間外で欧州市場の取引開始の少なく とも1時間前という制限を設ける。

格付け整合性に打撃

また、投資家が格付け会社の重大な過失ないし不正行為によって 損失を被った場合、格付け会社を提訴できる権利に関する規定も指令 案には盛り込まれた。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の広報 担当マーティン・ウィン氏は、同社も競争促進は支持するとしながら も、「他の規制管轄区域と調和を図らずに新たなルールが導入されれ ば、世界的な信用力の指標としての格付けの整合性に打撃を与える」 と電子メールでコメントした。

S&Pは先週、フランスの最上級格付けの引き下げを示唆する誤 った情報を契約者に配信し、世界の株式と債券、為替、商品市場を混 乱に陥れた。

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