米国債:10年債利回り3日連続低下-欧州めぐる不安が続く

米国債相場は上昇。10年債利回 りは3日連続での低下となった。欧州の債務危機をめぐる不安が続い ている。

米10年債はドイツ国債のパフォーマンスを上回り、スペイン国債 は3日続落となった。外国による米国債保有高は9月に1.9%増加し、 過去最大となった。米鉱工業生産指数の上昇を手掛かりに米国債は上 げを縮めた。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、 レイ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は「欧州をめぐって非常に強い 懸念がある」とし、「それが長期債にはプラスになっている」と続け た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後4時59分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の2%。同年債(表面利率2%、2021 年11月償還)価格は13/32上げて100ちょうど。30年債利回りは 5bp下げて3.03%。

欧州情勢

格付け会社フィッチ・レーティングスはこの日、米国の銀行は欧 州債務危機が深刻化した場合、信用力が低下する「重大なリスク」に 直面しているとの見解を示した。

トラディション・アシール・セキュリティーズのブローカー、ポ ール・ホルマン氏(ニューヨーク在勤)は「これは感染要素で、依然 として市場の悩みの種だ」と指摘。「欧州の危機が続いているが、問題 は収束そして一段落させられる事態なのか。それとも本当に大きな問 題へと広がってしまうのかということだ」と述べた。

ドイツのメルケル首相は、ユーロ圏の経済・政治的なつながりを 強化するため、国家主権の一部を移譲する用意があると表明。イタリ アでは、新政権の首班指名を受け入れたマリオ・モンティ氏が財務相 も兼任する。

スペイン10年債は3日続落。翌日実施する40億ユーロ規模の 2022年償還債入札で借り入れコストが上昇するとの観測から、売りが 優勢となった。

利回り

10年物の独国債と米国債の利回り格差(スプレッド)は0.19ポ イントと、10日につけた0.28ポイントから縮小した。年初来の平均 は0.14ポイント。

信用リスクの尺度とされる金利スワップスプレッドは、1年余り で最大となった。ブルームバーグのデータによれば、2年物金利スワ ップレートと同年限の米国債利回りとの格差は2bp拡大し51bp と、2010年5月以降で最大。

米国債のボラティリティ(変動性)も依然として高い。ボラティ リティの指標とされるメリル・オプション・ボラティリティ・エステ ィメート(MOVE)指数は106と、2011年の平均93.72を上回っ ている。

グッゲンハイム・パートナーズ(ニューヨーク)の米政府債トレ ーディング担当ディレクター、ジェーソン・ローガン氏は「多くの投 資家が様子見の状態だ。ボラティリティが高いため、一部では手を引 かざるを得なくなっている」と分析。「不安感が広がり始めており、市 場のボラティリティと流動性の欠如で急速に下げる可能性がある」と 続けた。

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