欧州債:イタリア債利回り7%超、安全逃避でドイツ債だけが買われる

15日の欧州債市場でイタリ ア国債を中心にユーロ圏の国債が下落。入札での利回り上昇や金融不 安深刻化への懸念を背景に、域内で最も安全とされるドイツ国債以外 が売りを浴びた。

ラボバンク・ネダーランド(ユトレヒト)のエコノミスト、エル ビン・デフロート氏は「信頼感の危機だ」と述べ、「投資家らはユー ロ圏が自らの問題を解決できると信用していない。最も安全な投資先 を模索し、その結果ドイツに資金を投じる。それ以外すべての国は打 撃を受けている」と続けた。

ドイツ2年債利回りは初めて0.3%を割り込んだ。独10年債に 対するフランスやベルギー、スペイン、オーストリアの国債利回り上 乗せ幅(スプレッド)はいずれもユーロ導入後の最大を記録した。イ タリア10年債利回りは7%を突破した。マリオ・モンティ氏による 新政権の組閣が難航するとの観測が背景。

スペインとベルギーがこの日実施した入札で、発行額は目標上限 を下回り、借り入れコストが上昇した。

ロンドン時間午後5時現在、イタリア10年債利回りは前日比 37ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の7.07%。9 日にはユーロ導入後の最高となる7.48%に達していた。同国債(表 面利率4.75%、2021年9月償還)価格はこの日、2.285下げ

84.57。

欧州債離れが加速

独10年債に対する仏10年債の上乗せ利回りは26bp広がって 190bp。拡大幅は終値ベースでユーロ導入後の最大。同スプレッド はユーロ導入後で最大となる191bpまで拡大する場面もあった。 独10年債利回りは1bp低下し1.77%、仏10年債利回りは

3.67%だった。

2年にわたる債務危機で欧州各国の取り組みが十分ではないとの との懸念が広がる中、金融機関や投資家は欧州債の保有を減らしてい る。国際投信投資顧問が運用する日本最大の債券ファンド「グローバ ル ・ソブリン・オープン」は、今月10日までにイタリア国債をす べて売却した。BNPパリバとコメルツ銀行は今月発表した決算で、 保有国債を損失覚悟で処分したと明らかにした。

独2年債利回りは0.295%まで低下し、過去最低を記録した。 ドイツの欧州経済研究センター(ZEW)がこの日発表した11月の 独景況感指数は3年ぶりの低水準となった。ドイツ連邦統計庁が同日 発表した7-9月期国内総生産(GDP)統計で、国内景気の成長ペ ースが加速したことが示された。

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