11月14日の米国マーケットサマリー:株とユーロ反落、伊債務を懸念

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3629 1.3750 ドル/円 77.09 77.20 ユーロ/円 105.07 106.10

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,079.66 -74.02 -.6% S&P500種 1,251.88 -11.97 -.9% ナスダック総合指数 2,657.22 -21.53 -.8%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .23% +0.00 米国債10年物 2.03% -.02 米国債30年物 3.08% -.05

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,778.40 -9.70 -.54% 原油先物 (ドル/バレル) 98.09 -.90 -.91%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロが3営業日ぶりに対ドルと 対円で下落。イタリア政府が実施した5年債入札で借り入れコストが 上昇したほか、ドイツ国債に対するスペイン国債の利回り上乗せ幅 (スプレッド)がユーロ導入後の最大に拡大したのが背景。

ユーロはブルームバーグが調査する主要通貨の中で円と韓国ウ ォンに対して特に大きく下げた。欧州問題の波及への懸念が売り材料 となった。スイス・フランは対ドルで下落。スイスの生産者物価と輸 入物価は10月に落ち込んだ。英雇用関連統計に反応し、ポンドは下 げた。

ドイツ銀行のG10為替ストラテジー世界責任者、アラン・ラス キン氏(ニューヨーク在勤)は、「相場を左右する究極の材料は実際、 イタリア債とスペイン債だ」と指摘。「スペイン債はこの日は完全に 打ちのめされた。これが相場の流れを決定付けた」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時32分現在、ユーロは対円で前営業日 比1%下げて1ユーロ=105円01銭。ユーロは対ドルでは0.9%安 の1ユーロ=1.3627ドル。円は対ドルで0.2%上げて1ドル=77 円08銭。

◎米国株式市場

米株式相場は反落。S&P500種株価指数は3営業日ぶりに下 落した。イタリアの借り入れコストが上昇したため、欧州のソブリン 債危機封じ込めが難航するとの懸念が強まった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前営業日比1%安の1251.78。ダウ工業株30種平均は

74.70ドル(0.6%)安の12078.98ドル。

チェース・インベストメント・カウンセル(バージニア州シャー ロッツビル)のピーター・タズ社長は電話インタビューで「利回り急 上昇で市場の不透明感が強まった」と指摘。「先週、欧州から良いニ ュースがわずかに聞かれたからと言って、金融業界の回復に向けた多 くの課題がなくなったわけではない」と述べた。

イタリア5年債利回りが入札後に上昇し、ドイツ国債に対するス ペイン10年債の上乗せ利回りがユーロ導入後の最大に拡大したため、 株式相場は下落した。ドイツのショイブレ財務相が欧州の恒久的な救 済基金である欧州安定化メカニズム(ESM)の発足が2013年の開 始予定日から前倒しされない可能性を指摘すると、株価は下げ足を速 めた。ドイツのメルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)が ユーロ採用国に「自発的な」離脱手段を認める動議を採択したことも 売り材料。

◎米国債市場

米国債市場では30年債が3営業日ぶりに反発。ギリシャとイタ リアの新政権によるソブリン債危機の封じ込めは順調にはいかないと の懸念が広がった。

米ニューヨーク連銀は、「オペレーション・ツイスト(ツイスト オペ)」の一環として、2036年から41年に償還期限を迎える米国 債を購入。これも30年債利回りが下げる手がかりとなった。欧州で は、パパデモス前欧州中央銀行(ECB)副総裁がギリシャ連立暫定 政権の首相に就任。イタリアでは元欧州委員会競争政策担当委員のマ リオ・モンティ氏が新内閣の首班に指名された。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクター兼 米国債トレーディング責任者、マイケル・フランゼーズ氏(ニューヨ ーク在勤)は「欧州発のニュースは良くなっているが、市場への効果 はそれほどでもない」と指摘。「投資家はディフェンシブな姿勢を取 り始めている。市場では危機が過ぎ去ったという見方では一致してお らず、ショートポジションを取ろうとは誰も考えていない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後2時33分現在、30年債利回りは前週末比3ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の3.10%。同年債(表面利率

3.125%、2041年11月償還)価格は21/32上げて100 18/32。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。ドルが持ち直したことで、代替 資産としての金の妙味が薄れた。これで金先物は過去4営業日で3度 目の下落となった。

ユーロはドルに対して一時1.1%安。イタリアの借り入れコス トがユーロ導入以来の高水準に達したことから、新たな政府による債 務危機の封じ込めが難航するとの懸念が強まった。金は先週、ギリシ ャ財政問題の深刻化を手掛かりに逃避需要が高まり、オンス当たり 1800ドル台を回復する場面もあった。

ストリートトーク・アドバイザーズ(ヒューストン)のランス・ ロバーツ最高経営責任者(CEO)は電話インタビューで、「ドルと 金は逆相関の関係で動いている」と指摘。「しかし、不安に基づく取 引がすぐに活発になって金を押し上げる可能性がある」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前営業日比0.5%安の1オンス=1778.40ドルで終了し た。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。イタリアがこの日実施した国 債入札で借り入れコストが上昇したことから、欧州による債務危機の 封じ込めが難航するとの懸念が強まった。

イタリアは5年債を30億ユーロ相当発行した。落札利回りは

6.29%と、1997年6月以来の高水準となった。原油は一時バレル 当たり99.69ドルと、7月26日以来の高値を付ける場面もあった。 イタリアでは前日にマリオ・モンティ氏が新政権の首班に指名された。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ (マサチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は、 「イタリアでの改革が一夜にして起こることはないとの認識が広がり つつある」と指摘。「同国の経済と政治システムは長期にわたって専 門家を当惑させてきた」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 営業日比85セント(0.86%)安の1バレル=98.14ドルで終了 した。年初からは7.4%の値上がり。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor:Tsuneo Ymahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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