NY外為:ユーロが下落、イタリアの借り入れコスト上昇に反応

ニューヨーク外国為替市場で はユーロが3営業日ぶりに対ドルと対円で下落。イタリア政府が実 施した5年債入札で借り入れコストが上昇したほか、ドイツ国債に 対するスペイン国債の利回り上乗せ幅(スプレッド)がユーロ導入 後の最大に拡大したのが背景。

ユーロはブルームバーグが調査する主要通貨の中で円と韓国ウォ ンに対して特に大きく下げた。スイス・フランは生産者物価と輸入物 価の低下を受けて、対ドルで下落した。ポンドは英雇用関連統計の悪 化に反応して下げた。

ドイツ銀行のG10為替ストラテジー世界責任者、アラン・ラ スキン氏(ニューヨーク在勤)は、「相場を左右する究極の材料は イタリア債とスペイン債だ」と指摘。「スペイン債はこの日は完全に 打ちのめされた。これが相場の流れを決定付けた」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時40分現在、ユーロは対円で前営業 日比0.9%下げて1ユーロ=105円15銭。ユーロは対ドルでは

0.8%安の1ユーロ=1.3635ドル。円は対ドルで0.1%上げて1 ドル=77円12銭。

スイス・フランは対ドルで0.8%安。スイス当局によると、 10月の生産者物価と輸入物価は前年比でいずれも1.8%下げた。

ポンドは対ドルで1%下落。英国人事協会(CPID)が 発表した統計で、英企業による人材雇用の低迷が示された。

資源輸出国通貨は下落。株式や原材料価格の下げに反応した。 商品19銘柄で構成するロイター・ジェフリーズCRB指数は

0.7%下げた。

イタリアの借り入れコスト上昇

イタリア政府は5年物国債の入札を実施し、目標上限の30億 ユーロを発行した。償還期限は2016年9月。平均落札利回りは

6.29%と、前回入札時の5.32%を上回り、1997年6月以来の高 水準だった。応札倍率は1.47倍(10月は1.34倍)。

10年債利回りは25ベーシスポイント(bp、1bp=

0.01%)上げ6.70%。9日に付けた過去最高となる7.48%に近 づきつつある。

BNPパリバの為替ストラテジスト、メアリー・ニコラ氏は、 「ユーロは国債市場の動向に左右されるだろう」と述べた。

ベルルスコーニ伊首相の退陣を受け、元欧州委員会競争政策担 当委員のマリオ・モンティ氏が新内閣の首班に指名された。

ユーロ圏脱退を承認

ドイツのメルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)は、 ユーロ参加国の離脱を認める動議を採択した。現在、ユーロ圏の規則 では脱退は認められていないが、動議はその可能性を是認した。

動議が政策となるには、連立パートナー2党の同意が必要。メ ルケル首相は、ユーロ導入諸国がペースを決める形で欧州連合(E U)域内の政治的な関係強化と財政規則の厳格化を推し進めること を目指しており、この動議もその一環。

先進10カ国の通貨で構成されるブルームバーグ相関加重通貨 指数によるとユーロは過去6カ月間で1%下落した。ドルは2.5% 上昇。

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