米国債:30年債上昇、欧州めぐる懸念続く-ツイストオペも材料

米国債市場では30年債が3営 業日ぶりに反発。ギリシャとイタリアの新政権によるソブリン債危機 の封じ込めは順調にはいかないとの懸念が広がった。

ニューヨーク連銀は、「オペレーション・ツイスト(ツイストオ ペ)」の一環として、2036年から41年に償還期限を迎える米国債 を購入。これも30年債利回りが下げる手がかりとなった。欧州では、 パパデモス前欧州中央銀行(ECB)副総裁がギリシャ連立暫定政権 の首相に就任。イタリアでは元欧州委員会競争政策担当委員のマリ オ・モンティ氏が新内閣の首班に指名された。

ウンダーリッヒ・セキュリティーズのマネジングディレクター兼 米国債トレーディング責任者、マイケル・フランゼーズ氏(ニューヨ ーク在勤)は「欧州発のニュースは良くなっているが、市場への効果 はそれほどでもない」と指摘。「投資家はディフェンシブな姿勢を取 り始めている。市場では危機が過ぎ去ったという見方では一致してお らず、ショートポジションを取ろうとは誰も考えていない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後4時11分現在、30年債利回りは前週末比5ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の3.08%。同年債(表面利率

3.125%、2041年11月償還)価格は31/32上げて100 28/32。

10年債利回りは2bp低下し2.04%。

ボラティリティ

米国債のボラティリティ(変動性)が上昇基調にある。指標とさ れるメリル・オプション・ボラティリティ・エスティメート(MOV E)指数は9日に111.8に上昇。8月8日には年初来の高水準とな る117.8を付けた。年初来低水準は5月31日に付けた71.5。

ニューヨーク連銀のウェブサイトによれば、同連銀はこの日 2036年2月から41年5月に償還期限を迎える米国債を25億4000 万ドル購入した。10年債利回りは、9月23日に付けた過去最低の

1.67%を約38bp上回っている。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによれ ば、米国債は先週末までの時点で今月のリターンが0.6%。ドイツ 国債は1.4%、日本国債は0.5%となっている。

ギリシャ暫定政権

ギリシャのパパデモス新首相は前日、政府は10月26日の欧州 サミットでの決定事項を実行しなければならないと述べた。ギリシャ は資金が底を付く12月半ばより前に6回目の融資を受ける必要があ る。

またイタリアで首相に指名されたモンティ氏は、借り入れコスト 低下のため1兆9000億ユーロの債務を減らし、経済成長を加速させ られると市場に安心感を与える必要がある。

イタリアはこの日、5年物国債の入札を実施し、目標上限の30 億ユーロを発行した。利回りは14年余りで最高となった。

平均落札利回りは6.29%と、10月13日の入札時の5.32%を 上回り、1997年6月以来の高水準だった。応札倍率は1.47倍(10 月は1.34倍)。

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