米企業の自社株買い、4年ぶり高ペース-S&P500の株価評価が低下

今年の米企業の自社株買いは、 4年ぶりの高ペースとなっている。低金利と過去最大の手元流動性を 利用し、信用危機の始まり以来バリュエーション(株価評価)を下げ た株式を購入した。

米株式市場調査・資産運用会社ビリニー・アソシエーツの集計デ ータによると、米企業が今年これまでに承認した自社株買いは4530 億ドル(約35兆円)余りと、このままいけば通年で2006、07年に次 ぐ過去3番目の規模になる勢いだ。

資産家ウォーレン・バフェット氏率いる米投資・保険会社バーク シャー・ハサウェイは今年、創業以来初の自社株買いを実施。米バイ オテクノロジー企業アムジェンは起債により自社株買いの資金を調達 した。11日時点までの金融当局への届け出によると、7-9月(第3 四半期)に米企業が自社株購入に充てた額は前年同期比で70%増加し た。

市場の強気派は自社株買いの増加について、米経済がリセッショ ン(景気後退)を回避できると企業の経営幹部が確信していることを 示すと指摘する。一方、弱気派は企業が資本のより良い投資先を見つ けられないためだと説明する。

米ウェルズ・キャピタル・マネジメントのチーフ投資ストラテジ スト、ジェームズ・ポールセン氏は11日、インタビューに応じ、 「米国がリセッションに向かっているという認識で企業社会が一致し ていたら、自社株を購入しなかっただろう」と指摘。「これは企業の 期待を物語っている。自分の会社は極めて過小評価されており、自分 たちは将来に前向きの見通しを持っているというCEOら経営陣の遺 すメッセージだ」と語った。

S&P500種株価指数構成銘柄の今年の平均株価収益率(PER) は14.3倍と、07年の同時期を15%下回った。同指数は07年10月 から09年3月までの間に57%下落している。

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