米国債:Tビル市場は縮小へ、供給不足でゼロ金利続く見通し

米国のTビル(財務省短期証券) 市場は、2010年初め以降で最も大きく縮小する見通しだ。Tビルの供 給不足によって政府の借り入れコストは過去最低に近い水準にとどま りそうだ。

JPモルガン・チェースの債券ストラテジストらの試算によると、 米財務省による満期1年以内のTビルの発行額は、12月と1月に償還 する額を約720億ドル(約5兆5600億円)下回る見込み。

Tビル市場の縮小は政府の資金戦略の変化を浮き彫りにする。銀 行救済資金を手当てする必要から2009年8月のTビル残高は2兆700 億ドルまで拡大したが、市場のストレスが弱まるのに伴い、その後は 1兆4800億ドルに減少。米国債全体に占めるTビルの割合は約15% と過去約半世紀で最も低く、償還期間が1年を超える証券への投資シ フトを促している。

債券資産1兆1400億ドル相当を運用するブラックロックのグロ ーバル金利投資責任者、エリック・ペリチャロ氏は今月10日の電話イ ンタビューで、「選択肢がない状況だ」と発言。短期債は「おおむね非 常に強い需要が続く見通しだ。資金を投じる選択肢が減っている」と 述べた。

先週は3カ月物Tビルの金利がゼロ%で終了した。今年最も高か ったのは2月に記録した0.157%。サブプライム(信用力の低い個人 向け)住宅ローン関連の損失拡大で信用市場が事実上の凍結状態とな る直前の07年半ばには、5%を付けていた。09年初め以降の平均は

0.11%となっている。

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