S&P:フランス格付けに関して誤情報を配信-市場を揺るがす

米格付け会社スタンダード・ア ンド・プアーズ(S&P)が10日、フランスの最上級格付けの引き 下げを示唆する誤った情報を契約者に配信し、その後訂正したことに より、世界の株式、債券、為替、商品市場は混乱に陥った。

誤情報を受け、ストックス欧州600指数は下げ幅を拡大し、一時

1.5%安の234.11を付け、フランスの10年物国債利回りは28ベー シスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇し3.48%と、7月以来 の高水準に達した。ユーロは上げ幅を縮小、米株は一時下落したが、 S&Pがその後、フランスの「AAA」格付けを確認する発表を行う と再び上昇に転じた。

フランスが格下げされた場合、救済基金である欧州金融安定ファ シリティー(EFSF)の格付けにも影響が及ぶ。EFSF債の利払 いが大きくなれば、高債務国への融資能力も低下する可能性がある。

INGグループの外為ディレクター、レーン・ニューマン氏(ニ ューヨーク在勤)は、「大混乱だった」とした上で、「このように大 きな影響力を持ちながら不注意な人たちに対する信頼が揺らいでいる」 と指摘した。

市場混乱

ユーロは上げ幅を縮小し1ユーロ=1.355ドルを付けた後、米東 部時間午後5時(日本時間11日午前7時)現在、0.5%高の1.3606 ドルで推移している。S&P500種株価指数は誤情報の後、一時

0.1%安となったが、0.9%高で引けた。商品24銘柄で構成するS& PのGSCIトータルリターン指数は一時0.4%下げた後、0.6%上 昇に回復した。

S&Pの誤情報はパリ時間10日午後3時57分(日本時間同午後 11時57分)に配信された。その後、午後5時40分に先ほどの情報 は誤りであり、フランスの最上級格付けを確認するとS&Pが発表し た。

S&Pは発表資料で、「技術的な誤りで、当社の『グローバル・ クレジット・ポータル』の一部契約者にフランスの信用格付けが変更 されたと示唆する情報が10日に自動的に送信された」と説明。「フ ランスの格付けは『AAA/A-1+』、見通しは『ステーブル(安 定的)』で変わりはなく、今回の出来事は格付け調査の活動とは関連 していない。当社は今回の誤りの原因を調べている」と述べた。

フランスのバロワン財務相は同国の市場監督当局に対し、S&P の誤情報の原因およびその影響について調査するよう要請したことを 明らかにした。

同相は「S&Pはうわさを否定し、フランスの格付けを確認した。 だが今回の件で影響を被った」と述べた。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE