今日の国内市況:TOPIXが小幅続落、債券反落-円は介入後の高値

東京株式市場ではTOPIXが小 幅続落。欧州情勢はやや落ち着いたものの、為替市場では円が高止ま りし、企業業績の低調、前日にはオリンパス、大王製紙の両社が東京 証券取引所の監理銘柄に指定されるなど企業統治の問題から全般的に 買いが手控えられた。

大王紙急落の影響でパルプ・紙株が東証1部33業種の下落率1位。 海運や鉄鋼、証券や銀行など金融株の一角も安かった。一方、ゴム製 品やガラス・土石製品が高く、国際原油市況の反発を受け石油・石炭 製品など資源関連の一部が高い。

TOPIXの終値は前日比1.17ポイント(0.2%)安の729.13、 日経平均株価は同13円67銭(0.2%)高の8514円47銭。プラスで終 えた日経平均だが、一時約1カ月ぶりに8500円を割れる場面もあった。

東京外国為替市場では、前日急上昇した円・ユーロ相場は、引き 続き1ユーロ=105円半ばで推移し、円・ドル相場も1ドル=77円台 半ばと直近の円高水準で取引され、相場全体の重しになった。

個別では、76%の権益を保有するオーストラリア西部沖の液化天 然ガス開発プロジェクトの開発コストが膨らみ、権益の一部を売却す る見方が浮上していると豪紙が報じた国際石油開発帝石が一時大幅安。 決算減益銘柄ではイーグル工業、ドワンゴなどが東証1部の下落率上 位に並んだ。

一方、ハワード・ストリンガー最高経営責任者(CEO)が現職 にとどまり、苦戦が続く同社の業績立て直しに取り組む決意を示した ソニーが上昇。米紙ウォールストリートジャーナル電子版が同日報じ たところでは、同CEOはこれまでとは異なる種別のテレビに巨額の 開発費用を投じていると話したという。

東証は10日、オリンパスと大王紙2社を上場廃止基準に抵触する 可能性がある企業として投資家に周知させる監理銘柄(確認中)に指 定した。両社が第2四半期報告書を提出期限の14日までに提出できな い見込みとなったことを受けた措置。四半期報告書を法定提出期間の 経過後1カ月以内に提出しなかった場合、両社株は上場廃止になる。 大王紙では提出遅延の理由について、連結子会社から元会長に対する 貸付が判明したことに伴う影響などの検討が続いているため、とした。

オリンパスは乱高下しながらも、結局5%安で終了。大王紙は制 限値幅いっぱいのストップ安で東証1部の下落率トップだった。

東証1部の売買高は概算で16億6391万株、売買代金は1兆354 億円。値上がり銘柄数が635、値下がりは843。きょうの取引開始時は 株価指数オプション11月限の特別清算値(SQ)算出で、日経225 型のSQは前日終値を42円2銭上回る8542円82銭だった。大和証券 キャピ タル・マーケッツなど複数の証券会社調べによる。

債券反落、現物取引が午後一時停止

債券相場は反落。前日の米国市場で株高・債券安となった流れを 引き継いだほか、長期金利が1年ぶり低水準に達するなど相場に対す る高値警戒感も出ていた。半面、超長期債には買いが入り、利回りは 1カ月ぶり水準まで下げている。

東京先物市場で中心限月12月物は、前日比3銭安い142円89銭 で取引を開始し、午前10時前後に1銭安まで戻した。午後に株価が一 時上げ幅を広げると10銭安の142円82銭に下落。結局は5銭安の142 円87銭で引けた。前日には中心限月で2カ月ぶりに143円台に乗せる 場面があった。

日本相互証券は、システム障害の影響で午後1時過ぎから現物債 取引を停止。午後2時45分から再開した。同社は10月13日午前と、 東日本大震災が発生した3月11日の午後2時過ぎからも取引を停止 した経緯がある。

現物債市場で長期金利の指標とされる新発10年物の318回債利回 りは1ベーシスポイント(bp)高い0.97%で始まり、一時は0.975%を 付けた。現物取引の再開後、午後3時前からは0.5bp高い0.965%で 推移している。前日は1年ぶりに0.96%まで低下していた。また、前 日に一時0.33%と1カ月半ぶり低水準を付けた5年物の99回債利回 りは0.5bp高い0.34%で取引された。

円が対ドルで介入後の高値

東京外国為替市場では円がじり高の展開となり、対ドルでは政 府・日本銀行が円売り介入に踏み切った10月31日以来の高値を付け た。欧州の債務問題を背景に市場のリスク回避姿勢が根強い中、国際 的に通貨安競争をけん制する動きが警戒され、円に買い圧力がかかっ た。

円は対ドルで朝方に付けた1ドル=77円68銭を安値にじりじり と水準を切り上げ、正午過ぎには77円台半ばに上昇。午後にかけても 同水準付近で強含みとなり、一時は77円49銭まで一段高となった。 午後3時45分現在は77円52銭前後で取引されている。

APEC財務相会議は10日、持続的な為替相場の不均衡を回避し、 為替レートの切り下げ競争を自制するとの声明を発表。「為替レートの 過度の変動と無秩序な動きは経済・金融の安定に悪影響を与えるとあ らためて表明する」としている。

一方、安住淳財務相は11日午前の閣議後会見で、為替相場が円高 方向に振れていることについて「投機的な動きや過度な変動に対して は非常に関心を持って市場を注視している」とあらためて述べていた。 その上で、投機的な動きの有無を含めて監視するよう事務方に指示し ていることを明らかにした。公にしない形で為替介入する「覆面介入」 を実施しているかどうかについては、コメントを避けた。

ユーロ・ドル相場は朝方の1ユーロ=1.36ドル台から午前に一時

1.3578ドルまで下落したが、その後は再び1.36ドル台を回復。ユー ロ・円相場も1ユーロ=105円77銭を付けた後、午前に一時105円37 銭までじり安となったが、その後は105円台後半で推移した。

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