米国株:反発、失業保険申請件数の減少を好感-欧州懸念は緩和

米株式相場は反発。米失業保 険申請件数が前週比で減少したほか、イタリアの国債利回り低下やギ リシャ次期首相の任命を手掛かりに欧州債務危機への懸念が緩和した。

エネルギー株は1.8%高と、原油高を背景にS&P500種株価 指数の産業別10指数の中で上昇率が最大だった。ネットワーク機器 メーカーのシスコシステムズは上昇。同社の四半期利益と売上高がア ナリスト予想を上回った。製薬のメルクも高い。増配が好感された。 一方、アップルは2.6%下落。タブレット型端末「iPad(アイ パッド)」の今年の出荷台数は減少する可能性があるとの見方が嫌気 された。

S&P500種株価指数は前日比0.9%高の1239.70。ダウ工業 株30種平均は112.92ドル(1%)高の11893.86ドル。

UBSウェルス・マネジメント・アメリカスのチーフ投資スト ラテジスト、マイク・ライアン氏は「投資家の関心がユーロ圏の政治 不安から離れ、再び経済統計に注目が集まるだろう」と述べ、「不透 明感が解消されるにつれ、投資家のリスクシナリオへの関心が薄れ始 める」と続けた。さらに「米国の失業保険申請件数の減少は非常に明 るい材料だ」と述べた。

ギリシャの大統領府はパパデモス前欧州中央銀行(ECB)副 総裁がギリシャの暫定連立内閣の首相となると発表した。この発表を 材料に株式相場は上昇した。

フランスの格付け

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、 「技術的な誤り」によってフランスの最上級格付けが引き下げられた と示唆する情報が配信されたと発表。その上でフランスの「AAA」 格付けを確認した。これも米株の支援材料だった。

欧州の債務危機が世界経済の成長軌道を阻害するとの懸念が後 退し、景気敏感株で構成されるモルガン・スタンレー・シクリカル指 数は0.9%上昇した。ダウ輸送株平均は1.3%高、KBW銀行指数 は0.8%上昇した。

朝方発表された米週間失業保険申請件数は過去7カ月で最も低 い水準だった。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は、連 邦準備制度は「一心に」失業率を低下させることに注力していると述 べ、インフレは「当分の間は」抑制されているとの見通しを示した。

シスコ、メルクが上昇

シスコシステムズは5.7%上昇。ジョン・チェンバース最高経 営責任者(CEO)は人員削減や営業経費の圧縮、意思決定に時間が かかっていたマネジメント体制の見直しを進めている。同社はまた、 ネットワーク向けスイッチやルーター(ネット接続機器)といった主 力製品に再び経営資源を集中させている。

メルクは3.5%高。同社は2004年以来初めて配当を引き上げ た。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE