11月10日の米国マーケットサマリー:ユーロ上昇、ダウ平均1%高

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3606 1.3542 ドル/円 77.67 77.82 ユーロ/円 105.67 105.38

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 11,893.86 +112.92 +1.0% S&P500種 1,239.70 +10.60 +.9% ナスダック総合指数 2,625.15 +3.50 +.1%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .23% +.00 米国債10年物 2.05% +.09 米国債30年物 3.11% +.08

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,759.60 -32.00 -1.79% 原油先物 (ドル/バレル) 97.71 +1.97 +2.06%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対し1カ月ぶり安 値から上昇。米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P) がフランスの信用格付けは「A AA」で変わっていないと明確にしたことで、同国の債務危機をめぐ る懸念が和らいだ。

イタリア政府が10日実施した入札で予定額を調達できたことか ら、同国の資金調達に対する懸念が後退し、一時ユーロは主要通貨の 大半に対して値上がりした。ギリシャではパパデモス前欧州中央銀行 (ECB)副総裁が次期政権の首相に任命された。ブラジル・レアル やノルウェー・クローネといった高利回り通貨はドルに対して値上が り。米国株の上昇が材料視された。

ソシエテ・ジェネラルのシニア為替ストラテジスト、セバスチャ ン・ゲーリー氏は「フランスの格下げに関するうわさがあったが、今 は否定された」とし、「これはリスク安定化という大きな流れの一部 分ではあるが、依然として非常に強い不透明感が残っている」と続け た。

ニューヨーク時間午後2時20分現在、ユーロは対ドルで前日比

0.5%高の1ユーロ=1.3604ドル。一時0.8%高まで上げた一方で、

1.3484ドルと10月10日以来の安値まで下げる場面もあった。対 円では0.3%値上がりし、105円74銭。一時104円73銭と10月 12日以来の安値まで下げた。円は対ドルで0.2%上昇し1ドル=77 円70銭。

◎米国株式市場

米株式相場は反発。米失業保険申請件数が前週比で減少したほか、 イタリアの国債利回り低下やギリシャ次期首相の任命を手掛かりに欧 州債務危機への懸念が緩和した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前日比0.9%高の1239.70。

UBSウェルス・マネジメント・アメリカスのチーフ投資スト ラテジスト、マイク・ライアン氏は「投資家の関心がユーロ圏の政治 不安から離れ、再び経済統計に注目が集まるだろう」と述べ、「不透 明感が解消されるにつれ、投資家のリスクシナリオへの関心が薄れ始 める」と続けた。さらに「米国の失業保険申請件数の減少は非常に明 るい材料だ」と述べた。

前日の株式相場は、欧州首脳がユーロ圏をまとめられなくなる との懸念が強まり、大幅下落した。

◎米国債市場

米国債相場は下落。30年債入札(160億ドル)で需要が 予想を下回ったことから、過去2週間で最大の値下がりとなった。

格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はフラン ス格付けに関する誤情報を明確にする形で、最上級格付けを確認。こ れを受けて米国債は入札前から売り優勢となっていた。またイタリア が証券入札で目標額を調達できたことも、安全逃避の買いを鈍らせた。 米財務省は今週予定されていた計720億ドルの入札を完了。前日の 10年債入札では応札倍率が平均を下回る結果となった。

FTNファイナンシャル(テネシー州メンフィス)の機関債調査 責任者、ジム・ボーゲル氏は「一つの材料だけに絞って取引する展開 が続いている」と指摘。「イタリア国債の利回りが下げれば、その理 由は何であれ、米国債に資金を移すプレッシャーは弱まる」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによるとニューヨーク時間 午後3時17分現在、既発30年債の利回りは前日比7ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01ポイント)上昇して3.10%。30年債価格 (表面利率3.75%、2041年8月償還)は1 13/32下げて112 21/32。10年債利回りは4 bp下げて2.04%。

ニューヨーク連銀は2021年から2031年に償還期限を迎える米 国債18億ドルを購入したことをウェブサイトで公表。米連邦公開市 場委員会(FOMC)は9月、4000億ドル相当の保有短期債を売却 して期間が長めの国債を購入する「オペレーション・ツイスト(ツイ ストオペ)」を発表した。

◎金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。3週間ぶりの大幅安となった。 イタリア国債の利回りが低下したことやギリシャの次期首相が指名さ れたことを背景に、欧州のソブリン債危機がさらに深刻化するとの懸 念が後退した。

イタリアはこの日の入札で1年物証券50億ユーロ(約5300 億円)相当を発行。目標上限の資金調達となった。ギリシャでは、パ パデモス前欧州中央銀行(ECB)副総裁が次期政権の首相に任命さ れた。

カントリー・ヘッジング(ミネソタ州セントポール)のアナリス ト、スターリング・スミス氏は電話インタビューで、「少なくとも今 は、不安に基づく取引が後退している」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 12月限は前日比1.8%安の1オンス=1759.60ドルで終了。先月 20日以来の大幅安となった。

◎原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反発。約3カ月ぶりの高値となった。 米失業保険申請件数が減少したことを手掛かりに、景気回復の進行で 燃料需要が拡大するとの楽観的な見方が広がった。

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は、前週から1万件減少して39万件。これは4月2日までの週 (38万5000件)以来の低水準。イタリア国債利回りの低下や、米 格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)がフランスの 信用格付けを引き下げていないと確認したこと、ギリシャが暫定首相 を任命したことも原油の買いにつながった。

ESAIエナジーのプリンシパル、リック・ミュラー氏は「経済 のニュースに関してやや安心感が広がっている」と指摘。「失業保険 の数字は良好だったほか、欧州はなんとかやっているようだ。イタリ アの情勢は落ち着いてきた」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物12月限は前 日比2.04ドル(2.13%)高の1バレル=97.78ドルで終了。終 値としては7月26日以来の高値となった。年初からは7%の値上が り。

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参考画面: 記事に関する記者への問い合わせ先: ニューヨーク 西前 明子 Akiko Nishimae +1-212-617-2601 anishimae3@bloomberg.net Editor:Tsuneo Ymahiro 記事に関するエディターへの問い合わせ先: 東京 大久保 義人 Yoshito Okubo +81-3-3201-3651 okubo1@bloomberg.net

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