欧州債:イタリア債が上昇、ECB購入観測で-仏債のスプレッド拡大

10日の欧州債市場でイタリア 国債が上昇した。欧州中央銀行(ECB)が同国債を購入したとの見 方に加え、イタリアが1年物入札で目標上限の資金を調達したことが 支援材料となった。

イタリア国債の利回りは低下。9日にはユーロ導入以後の最高を 記録していた。イタリア上院では緊縮策関連の採決が11日に予定さ れており、可決されれば新政権樹立への道が開かれる。同国債の5年 物と10年物の利回りは7%前後にとどまった。恒久的な救済枠組み をめぐってドイツとフランスの意見が衝突したほか、ECB当局者が 同行による市場への直接的な働きかけは一時的との見解を示したこと が手掛かり。フランス国債のドイツ国債に対する利回り上乗せ幅(ス プレッド)はユーロ導入来の最大に達した。

クレディ・アグリコルCIBの欧州金利戦略責任者、ルカ・イェ リネック氏(ロンドン在勤)は、イタリアの「入札結果はイタリア国 債を押し下げた極度の圧力下で実施されたことを考慮すべきだ」と述 べ、「ECBによる国債購入の観測と合わせ、今回の入札結果はイタ リア国債が堅調を維持する要因となるだろう」と続けた。

ロンドン時間午後4時50分現在、イタリア2年債利回りは前日 比80ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の6.40%。 同国債(表面利率2.25%、2013年11月償還)価格は1.34上げ

92.63。5年債利回りは59bp下げ6.98%となった。

イタリアは1年物国債を50億ユーロ入札した。平均落札利回り は6.087%、応札倍率は1.99倍。先月実施した10年債入札での落 札利回りは3.570%、応札倍率は1.88倍だった。

ドイツ10年債利回りは一時、前日比9bp上昇し1.81%に達 した。ECB政策委員会メンバー、オランダ中銀のクノット総裁がソ ブリン債危機封じ込めでECBにできることは「もうあまりない」と 発言したことをきっかけに、ドイツ債は下げ幅を縮小し、利回りは

1.78%になった。

一方、フランスとスペイン、オーストリア、ベルギーの10年債 のドイツ国債に対するスプレッドがユーロ導入以後の最大を記録した。 前日のイタリア国債急落を背景に、債務危機が拡大するとの懸念が強 まった。フランス国債とドイツ債の利回り格差は22bp拡大し170 bpとなった。

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