米国債:30年債下落、2週間ぶりの大幅安-入札結果を嫌気

米国債相場は下落。30年債入 札(160億ドル)で需要が予想を下回ったことから、過去2週間で 最大の値下がりとなった。

格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)はフラン ス格付けに関する誤情報を明確にする形で、最上級格付けを確認。こ れを受けて米国債は入札前から売り優勢となっていた。またイタリア が証券入札で目標額を調達できたことも、安全逃避の買いを鈍らせた。 米財務省は今週予定されていた計720億ドルの入札を完了。前日の 10年債入札では応札倍率が平均を下回る結果となった。

FTNファイナンシャル(テネシー州メンフィス)の機関債調査 責任者、ジム・ボーゲル氏は「一つの材料だけに絞って取引する展開 が続いている」と指摘。「イタリア国債の利回りが下げれば、その理 由は何であれ、米国債に資金を移すプレッシャーは弱まる」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによるとニューヨーク時間 午後3時17分現在、既発30年債の利回りは前日比7ベーシスポイ ント(bp、1bp=0.01ポイント)上昇して3.10%。30年債価格 (表面利率3.75%、2041年8月償還)は1 13/32下げて 11221/32。10年債利回りは4 bp下げて2.04%。

ニューヨーク連銀は2021年から2031年に償還期限を迎える米 国債18億ドルを購入したことをウェブサイトで公表。米連邦公開市 場委員会(FOMC)は9月、4000億ドル相当の保有短期債を売却 して期間が長めの国債を購入する「オペレーション・ツイスト(ツイ ストオペ)」を発表した。

バーナンキ議長の自信

バーナンキ連邦準備制度理会(FRB)議長は、投資家にとって は今でも米国債が「安全逃避先」であることに変わりはない述べた。 米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は今年8月、 米国の格付けを引き下げた。

バーナンキ議長は10日、テキサス州エルパソでの集会に出席。 質疑応答の中で、「投資家は格下げにおじけづいて逃げ出したりしな かった」と述べ、格下げやその他格下げの可能性は「大きな打撃」を 与えていないと続けた。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのインデックスによると、 30年債の年初来リターンは9%となっている。

この日の30年債入札の結果によると、最高落札利回りは

3.199%と、入札直前の市場予想の3.148%を上回った。投資家の 需要を測る指標の応札倍率は2.40倍と、過去10回の平均である

2.68倍を下回った。

30年債入札データ

外国の中央銀行を含む間接入札の落札全体に占める比率は

28.4%と、過去10回の平均値35.8%より低かった。

プライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)以外の直接 入札の落札比率は15.8%となった。過去10回の平均は14.4%。

クレディ・スイス・グループの金利ストラテジスト、スコット・ シャーマン氏(ニューヨーク在勤)は「入札というものは変動が激し いものだ」と指摘。「前日の10年債入札でのテールと合わせて考 えれば、多少神経質になるだろう」と述べた。

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済 み)は、前週から1万件減少して39万件。これは4月2日までの週 (38万5000件)以来の低水準。ブルームバーグ・ニュースがまと めたエコノミスト予想 の中央値は40万件だった。前週は40万件 (速報値39万7000件)に修正された。

イタリア政府はこの日入札を実施し、1年物証券50億ユーロ (約5300億円)を発行した。

当局の発表によると、平均落札利回りは6.087%と、前回10月 11日入札時の3.57%から上昇し、1997年9月以来で最高となった。

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、フ ランスの最上級格付けが引き下げられたと示唆する情報が誤って一部 の同社サービス契約者に10日配信されたと明らかにした。S&Pは フランスの「AAA」格付けを確認した。

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