NY外為:ユーロが対ドルで1カ月ぶり安値-伊債務危機に反応

ニューヨーク外国為替市場では、 ユーロがドルに対し1カ月ぶり安値に下落。決済機関がイタリア国債 の取引をめぐる担保を引き上げたことを受けて同国債の利回りがユー ロ導入来の高水準に上昇したことが手掛かり。

ユーロは円に対しても2週間ぶり安値。イタリアが緊縮財政策を 実行できるだけの力強い新政権を樹立できるかについても懸念が広が っている。南アフリカ・ランドは大幅安。格付け会社ムーディーズ・ インベスターズ・サービスが南アフリカの格付け見通しを引き下げた ことが嫌気された。

BNPパリバの為替ストラテジー責任者、レイ・アトリル氏 (ニューヨーク在勤)は「きょうのユーロの動きは、イタリア債が大 量に売られたことへの直接の反応でしかない」と指摘。「イタリア国 債市場では信頼感が完全になくなっている」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時59分現在、ユーロは対ドルで前日比

2.1%安の1ユーロ=1.3539ドル。一時1.3523ドルと、10月 10日以来の安値を付けた。対円では2%下落の105円40銭。一時 105円25銭と、10月26日以来の安値まで下げた。円は対ドルで ほぼ変わらずの1ドル=77円82銭。一時77円54銭まで円高・ド ル安が進んだ。

ポンドは対ユーロで一時1.1%高の1ユーロ=85.01ペンスと、 8カ月ぶり高値に上昇した。

決済機関LCHクリアネットはウェブサイトで、イタリア債を取 引する顧客に担保として求める証拠金の比率を引き上げたことを明ら かにした。

イタリアの緊縮財政策

イタリアのベルルスコーニ首相は8日、財政緊縮法案が議会で承 認され次第、辞任する意向を表明。まだ明文化されていないこの法案 は、9月に議会が承認した455億ユーロ相当の財政緊縮策がベース になる。

イタリア財務省は電子メールで、10日に1年物証券の入札を実 施すると発表した。この入札で50億ユーロ相当の発行を目指す。

この日の欧州債市場では、イタリア2年債の利回りが10年債を 上回った。利回りは2、5、10年債で7%を超えた。7%超は、ギ リシャやアイルランド、ポルトガルが国際的な金融支援を要請した水 準。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)の ドル指数は1.7%上昇の77.939。

円の上昇

円は主要通貨の大半に対して値上がり。逃避需要から買い進まれ た。バンク・オブ・ニューヨーク(BNY)メロンによれば、この日 最も買われた資産は円および円建て債だった。

BNYメロンの外為グループのマネジングディレクター、サマル ジット・シャンカー氏(ボストン在勤)は「当行のiFlow為替指 数は、リスク回避の動きが再び高まる中で円が純ベースで最も買われ た通貨であることを示している」と指摘。「iFlow債券指数は、 ポートフォリオマネジャーが高リスク資産へのエクスポージャーを解 消しレバレッジを減らす中で日本国債が純ベースで最も買われたほか、 米国債の買越額も拡大したことを表している」と説明した。

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