【個別銘柄】オリンパス、野村、いすゞ、新日鉄、Jテクト、日信号

きょうの日本株市場で、株価変動 材料があった銘柄の終値は以下の通り。

オリンパス(7733):前日比150円(20%)安の584円で連日のス トップ安(値幅制限いっぱいの下落)。1978年1月以来、ほぼ34年ぶ りの安値水準に沈んだ。過去の財テクでの損失処理を先送りし、解職 された元社長が問題視した企業買収の費用で穴埋めしていたと8日に 発表。捜査当局が関心を示す中、野村証券が投資判断を失効させるな どしており、上場継続を不安視した大量の売りが続いた。明治安田ア セットマネジメントでは8日、運用する公募投資信託8ファンドで保 有していたオリンパス株を同日に全株売却した、と発表した。

野村ホールディングス(8604):4.1%高の255円。オリンパスの 損失先送り問題で、野村グループの関与があるとの憶測に基づいた報 道が一部であったことについて、報道内容は憶測に基づくもので、事 実に基づいていないとの声明を8日に発表。野村HLD株は前日、15% 安の245円と52週安値を更新しており、きょうは朝方から反発を見込 む買いが先行した。東証1部の売買高でトップ。

トヨタ自動車(7203):1.6%高の2542円。タイ洪水の影響の精査 に時間がかかるとし、2012年3月期の業績予想を白紙撤回し、未定に すると8日に発表。ただ、SMBC日興証券エクイティ部の西広市部 長は、テクニカル指標で売られ過ぎのシグナルが出ているほか、「信用 買い残が売り残の3.3倍で、戻る期待の方が大きい」と指摘。PBR も1倍割れと低く、「既に業績下振れを織り込んでいる可能性がある」 と話していた。JPモルガン、ドイツ証券は強気の投資判断を継続。

いすゞ自動車(7202):4.5%高の352円。12年3月期の連結純利 益は従来予想の650億円を上回り、前期比43%増の740億円になりそ うと8日に発表。上期実績を踏まえた上で、引き続きコスト改善効果 などを見込む。タイ洪水の影響は通期予想に織り込んでいない。ブル ームバーグ・データにあるアナリスト9人の予想平均値は670億円。 同日発表の上期連結決算は前年同期比9.2%の減収だったが、純利益 はコスト体質改善で16%増を確保した。

新日本製鉄(5401)と住友金属工業(5405):新日鉄が3.2%高の 195円、住金が3.7%高の140円。公正取引委員会は9日、両社が目指 す合併について最長90日間の2次審査を開始した、と共同通信がきょ う午後に報道。合併実現度の高まりを見込む買いが入り、取引終盤に 顕著さを増した。

ジェイテクト(6473)などベアリング株:Jテクトが8.7%安の 742円、NTN(6472)が5.3%安の305円、日本精工(6471)が6.6% 安の524円、不二越(6474)が5.5%安の397円。Jテクトなど日本 勢4社は、ベアリング取引に関して欧州連合(EU)競争法違反の疑 いがあるとして検査を受けたと発表したことを受け、今後制裁金を課 される可能性などが懸念された。

シチズンホールディングス(7762):8.4%高の427円。工作機械 事業の伸びを背景に、8日公表の4-9月期連結純利益は前年同期比 20%増の44億円と、計画を11%上回った。12年3月通期予想は、前 期比76%増の90億円で据え置き。ゴールドマン・サックス証券では 投資判断「買い」を継続、目標株価を470円から490円に引き上げた。

セイコーホールディングス(8050):7.9%安の164円。為替差損 や棚卸資産評価損の計上、また電子部品などの受注も伸び悩んでおり、 4-9月期の連結純損益は24億円の赤字に転落したと8日に発表。従 来計画は5億円、前年同期は14億円のそれぞれ黒字。12年3月期の 連結純利益予想は前期比77%減の5億円と、従来の40億円から下方 修正したため、厳しい業況を嫌気する売りが広がった。

福山通運(9075):5.2%高の428円。不採算荷物の撤廃に努め上 期利益が計画を上回ったほか、負ののれん発生益の影響もあり、12年 3月期の連結純利益は前期比52%増の128億円と、従来計画の105億 円から上振れる見通しと8日に発表。また、発行済株式総数の1.22% に当たる300万株、金額で15億円を上限に自社株買いを実施するとも 発表し、採算性と当面の株式需給改善を見込む買いが先行した。

近鉄エクスプレス(9375):4.6%高の2355円。上期時点での営業 原価率の抑制や為替差益発生、また東アジア・オセアニアなど海外業 績が好調だった影響で、12年3月期の連結純利益予想を前期比17%増 の92億円と、従来計画の80億円から上方修正すると8日に発表した。

日本信号(6741):15%安の443円。上期時点でICTソリューシ ョン事業のホームゲートなどの開発費負担が想定を上回ったほか、交 通インフラ事業では原価率が悪化した影響で、12年3月期の連結純利 益予想を前期比36%減の17億円と、従来計画の30億円から下方修正 すると8日に発表。同業の京三製作所(6742)も7.2%安の311円と、 連想売りに押された。

AOKIホールディングス(8214):7.9%高の1131円。100万株 を上限に自己株式を取得する、と9日午後2時15分に発表。発行済み 株式総数に対する割合は2.34%、取得総額の上限は15億円。また、 250万株を消却する。消却前の発行済み株式総数に対する割合は

5.09%、消却予定日は21日。同時に発表した4-9月期の連結純利益 は前年同期比3.4倍の15億3700万円と、従来予想から23%上振れた。 株式需給の改善期待に加え、好業績を評価した買いが膨らんだ。

コムシスホールディングス(1721):3%高の779円。発行済み株 式数の3.45%に相当する450万株、金額で30億円を上限に自社株買 いを実施する、と9日午後2時45分に発表。取得期間は10日から12 年3月31日。同時に発表した4-9月期の連結最終損益は8億円の黒 字(前年同期は20億円の赤字)で、従来計画を11%下回った。

黒崎播磨(5352):6.1%安の231円。原材料価格の上昇などコス ト増が響き、4-9月期の連結純利益は前年同期比30%減の13億7000 万円と、当初想定の17億2000万円を下回ったと8日に発表。前期比

0.5%増の36億円を見込む12年3月通期計画は据え置いた。

石油関連株:JXホールディングス(5020)が3.8%高の487円、 三菱商事(8058)が4.5%高の1639円など。石油輸出国機構(OPE C)が8日、2015年の世界原油需要予想を日量9290万バレルと、昨 年時点の想定から190万バレル引き上げた。中期的な需要、価格堅調 への期待が広がる中、8日のニューヨーク原油先物は1.3%高の1バ レル=96.80ドルと7月28日以来の高値となり、石油関連企業の収益 押し上げにつながるとみられた。

横河電機(6841):3.1%高の733円。新興国でプラント制御シス テムが伸びたことなどを受け、12年3月期の連結最終損益は従来予想 を10億円上回り、60億円の黒字(前期は67億円の赤字)になる見通 しと8日に発表。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、同時に 公表された7-9月期営業利益が63億円と、制御と計測分野の収益性 改善で同証想定の45億円を上回り、ポジティブな印象としている。

三井化学(4183):5.5%高の249円。野村証券では8日、投資判 断「買い」を継続。中国・アジアの金融引き締めの悪影響が長期化し ており、フェノールなど基礎化学品の採算見通しを中心に12年3月期 以降の営業利益予想を減額したが、中国政府による零細企業への融資 積極化策が打ち出されつつある点に言及。採算は現在がボトム圏で、 12年1-3月からは改善に向かうとの見通しを示した。

シャープ(6753):1.4%高の721円。ドイツ証券では8日、投資 判断を「売り」から「ホールド」に、目標株価を620円から720円に 引き上げた。健康・環境機器、情報機器の収益性向上が想定以上で持 続可能と見るほか、同業他社の業績悪化で相対的な株価の割高感が薄 れた点がポジティブと指摘。一方、ネガティブな面では中小型パネル の需給悪化・価格低下リスクなどを挙げている。

セイノーホールディングス(9076):3.1%高の604円。主力の輸 送事業で業務効率化が進んだほか、自動車販売事業も回復基調を見せ たことで、4-9月期の連結純利益は前年同期比14%増の49億円と、 従来計画の25億円から上振れたもようと8日に発表した。

ディスコ(6146):2.1%安の4040円。12年3月期の連結純利益 予想を従来比31%減の63億円(前期比42%減)に変更する、と8日 に発表。ブルームバーグ・データによるアナリスト12人の予想平均値 は80億円だった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の長谷川義人 シニアアナリストは、通期の下方修正計画はコンセンサスを下回り、 ネガティブと8日付リポートで指摘した。

ゼリア新薬工業(4559):5.5%高の1263円。海外子会社の業績が 順調に推移することが寄与し、12年3月期の連結純利益は従来予想の 22億5000万円を上回り、前期比36%増の25億円になりそうと8日に 発表。年間配当も、従来計画の1株当たり20円から22円(前期実績 は19円)に上げた。

東京計器(7721):10%高の129円。震災の影響による前期からの 繰り越しで、防衛・通信機器事業の売り上げが微増となるほか、コス ト削減努力が効き、12年3月期の連結純利益予想は11億6000万円と、 従来計画の3億円を上回る見通しと9日午後2時に発表。前期は9億 円の赤字だった。

ユー・エス・エス(4732):2.6%高の6680円。発行済み株式総数 の3.58%に当たる100万株、金額で68億円を上限に自己株式を取得 する、と8日に発表。期間は9日から12年3月23 日まで。株式需給 の改善を期待した買いが優勢となった。

レック(7874):16%安の1215円。公募増資を実施し、最大15 億5000万円を調達する。物流設備への設備投資資金などに充当予定。 同社が8日、関東財務局に提出した有価証券届出書で開示した。1株 価値の希薄化や株式需給悪化を懸念した売りに押された。

バリューコマース(2491):9.7%高の2万3000円。金融、旅行分 野の成果型広告出稿の堅調など増収効果により、11年12月期の連結 営業利益は前期比34%増の7億4000万円と、従来計画の6億7200万 円から上振れる見通しと8日に発表。株主還元姿勢を明確にするため、 配当性向目標を30%以上とする方針に変更、期末配当計画を1株当た り185円から750円に大幅に上積みした。前期は293円。

パイオン(2799):7.5%高の1万2360円。スマートフォンなど携 帯電話などの販売が好調に推移、子会社株式の売却益計上もあり、4 -9月期の連結純利益は前年同期比2倍の9億2800万円と、従来計画 の4億円を上回ったもようと8日に発表した。

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