11月8日の欧州マーケットサマリー:株が反発、イタリア国債下落

欧州の為替・株式・債券・商品 相場は次の通り。

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3786 1.3776 ドル/円 77.79 78.05 ユーロ/円 107.24 107.53

株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 240.50 +2.06 +.9% 英FT100 5,567.34 +56.52 +1.0% 独DAX 5,961.44 +32.76 +.6% 仏CAC40 3,143.30 +39.70 +1.3%

債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .40% +.02 独国債10年物 1.80% +.02 英国債10年物 2.27% +.00

商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,795.00 +13.00 +.72% 原油 北海ブレント 114.74 +.18 +.16%

◎欧州株式市場

8日の欧州株式相場は反発。イタリアのベルルスコーニ政権は予算 関連の議会採決で承認を勝ち取ったが絶対過半数には至らなかった。

英ボーダフォン・グループは上昇。通期の利益予想を引き上げ たのが好感された。同社の半期利益はアナリスト予想を上回った。 スペインの石油会社レプソルYPFは6.3%上昇。同社傘下企業はア ルゼンチンの油田の推定埋蔵量を上方修正した。仏銀2位のソシエ テ・ジェネラルと英銀ロイズ・バンキング・グループを中心に銀行株 も高い。

ストックス欧州600指数は前日比0.9%高の240.50で終了。 同指数は9月22日に付けた年初来安値から12%戻している。

ノルデア・プライベート・バンキングのチーフ株式アドバイザ ー、ラーズ・モゲルトフト氏は「ベルルスコーニ首相が辞任した ら、ある程度は政治不安が引き起こされるだろう。しかし市場では 大きな安心感がもたらされる可能性も高い」と指摘。「投資家の注 目は今もギリシャとイタリアの2つに集中している。2国の動きに 反応して、相場もまだ大きく変動するだろう」と続けた。

630議席のイタリア下院は賛成308で2010年度会計報告 を承認した。フィーニ下院議長が明らかにした。

レプソルYPF傘下のYPFは、同国のネウケン州にあるロマ ララタ油田で約9億2700万バレル相当のシェールオイル資源を発 見した。推定埋蔵量は従来予想の約6倍に上る。

◎欧州債券市場

8日の欧州債市場ではイタリア国債が下落。同国のベルルスコーニ 首相は予算関連の法案を議会で通過させたものの、賛成票が絶対過半数 に至らなかったことから、同首相の下で緊縮策の実行は難しいとの見方 が広がった。

イタリア10年債利回りはユーロ導入後の最高を記録。欧州最 大の決済機関LCHクリアネットが同国債取引の追加証拠金比率を 引き上げるとの観測が背景にある。LCHはこうした見方を否定し た。

ドイツ国債は下げ幅を縮小する展開。欧州中央銀行(ECB) 政策委員会メンバー、バイトマン独連銀総裁が、ECBは紙幣増刷 によって公的債務を支えることはできないと発言したことが手掛か りとなった。

モニュメント・セキュリティーズの債券アナリスト、マーク・ オストワルド氏(ロンドン在勤)は、「問題は首相が退陣していな いことだ」と発言。さらに、「LCHがイタリア国債に対する追加 証拠金比率を引き上げるとの見方が広がったことも、もう一つの大 きな問題だ」と述べ、そのような動きがあれば「多くの投資家はポ ジションの手じまいを余儀なくされるだろう」と続けた。

ロンドン時間午後5時7分現在、イタリア10年債利回りは前 日比11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

6.77%と、ユーロを導入した1999年以後の過去最高に達した。ド イツ10年債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)はこれまでの 最大となる497bp。同国債(表面利率4.75%、2021年9月償還) 価格は0.71下げ86.41。イタリア2年債利回りは32bp上げ

6.37%。一時は6.44%まで上昇した。

ベルルスコーニ首相は議会採決で630議席中308票を獲得し た。ナポリターノ大統領はこの結果を受けて新たな信任投票を呼び 掛ける可能性がある。与党議員3人の造反と6人からの退陣要請に もかかわらず、同首相は辞任を拒否している。

独10年債利回りは前日比2bp上昇の1.80%。独2年債利回 りも2bp上げ0.40%となった。

◎英国債市場

8日の英国債相場はほぼ変わらず。前日までは2日続伸していた が、株高を背景に安全投資先としての英国債の魅力が後退した。

イタリアのベルルスコーニ首相がこの日の予算関連法案の議会採 決で絶対過半数を得なかったことから、退陣を迫る圧力が高まるとみ られている。これを受けて、英国債は下げ幅を縮小した。英国株の指 標であるFTSE100指数は一時1.9%上昇し、先月27日以降で最 大の上げとなった。この日発表された統計で9月の英製造業生産がエ コノミスト予想を上回る伸びとなったことがきっかけだった。

ロイズ・バンク・コーポレート・マーケッツ(ロンドン)の金利 ストラテジスト、バトサラ・ダッタ氏はイタリア議会の採決前の段階 で、「ベルルスコーニ首相が近く辞任するとの観測が一部であり、こ れがリスク意欲を高め、安全投資先としての英国債の需要を損なうか もしれない」と述べていた。

ロンドン時間午後5時11分現在、10年債利回りは2.27%で、 前日からほぼ変わらず。2.33%まで上げる場面もあった。同国債 (表面利率3.75%、2021年9月償還)価格は0.035下げ

112.995。2年債利回りは0.55%まで上昇した後、前日比ほぼ変わ らずの0.52%となった。

英政府統計局(ONS)が8日発表した9月の製造業生産指数は 前月比0.2%上昇。8月は0.3%低下だった。ブルームバーグ・ニ ュースがまとめたエコノミスト30人の予想中央値で0.1%上昇が見 込まれていた。

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