欧州債:イタリア債下落、議会採決と追加証拠金比率の引き上げ観測で

8日の欧州債市場ではイタリア 国債が下落。同国のベルルスコーニ首相は予算関連の法案を議会で 通過させたものの、賛成票が絶対過半数に至らなかったことから、 同首相の下で緊縮策の実行は難しいとの見方が広がった。

イタリア10年債利回りはユーロ導入後の最高を記録。欧州最 大の決済機関LCHクリアネットが同国債取引の追加証拠金比率を 引き上げるとの観測が背景にある。LCHはこうした見方を否定し た。

ドイツ国債は下げ幅を縮小する展開。欧州中央銀行(ECB) 政策委員会メンバー、バイトマン独連銀総裁が、ECBは紙幣増刷 によって公的債務を支えることはできないと発言したことが手掛か りとなった。

モニュメント・セキュリティーズの債券アナリスト、マーク・ オストワルド氏(ロンドン在勤)は、「問題は首相が退陣していな いことだ」と発言。さらに、「LCHがイタリア国債に対する追加 証拠金比率を引き上げるとの見方が広がったことも、もう一つの大 きな問題だ」と述べ、そのような動きがあれば「多くの投資家はポ ジションの手じまいを余儀なくされるだろう」と続けた。

ロンドン時間午後5時7分現在、イタリア10年債利回りは前 日比11ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の

6.77%と、ユーロを導入した1999年以後の過去最高に達した。ド イツ10年債に対する利回り上乗せ幅(スプレッド)はこれまでの 最大となる497bp。同国債(表面利率4.75%、2021年9月償還) 価格は0.71下げ86.41。イタリア2年債利回りは32bp上げ

6.37%。一時は6.44%まで上昇した。

ベルルスコーニ首相は議会採決で630議席中308票を獲得し た。ナポリターノ大統領はこの結果を受けて新たな信任投票を呼び 掛ける可能性がある。与党議員3人の造反と6人からの退陣要請に もかかわらず、同首相は辞任を拒否している。

独10年債利回りは前日比2bp上昇の1.80%。独2年債利回 りも2bp上げ0.40%となった。

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