BNPやコメルツ銀、損失覚悟で欧州債売却に動く-事態悪化の恐れ

【記者:Aaron Kirchfeld and Fabio Benedetti-Valentini】

11月8日(ブルームバーグ):フランス銀行最大手のBNPパリ バやドイツのコメルツ銀行は保有するソブリン債について、損失覚 悟で売却に動いている。欧州の金融機関による国債現金化の動きに つながり、欧州の債務危機を悪化させる恐れがある。

BNPパリバは欧州のソブリン債の保有圧縮によって、過去4 カ月で8億1200万ユーロ(約872億円)の損失を出した。コメルツ 銀行も今年ギリシャとアイルランド、イタリア、ポルトガル、スペ インの国債の保有高を22%減の130億ユーロ相当まで圧縮し、それ に伴う損失を計上した。

欧州連合(EU)の銀行監督当局である欧州銀行監督機構(E BA)は、欧州の金融機関が保有する国債の時価評価を行うことに よって、1060億ユーロの資本増強が必要になると想定している。欧 州の国債を大量に保有する金融機関が投資家から痛めつけられ中、 監督当局は損失に備えて資本の上積みを求め、銀行は南欧諸国の国 債の売却に動いている。

国債離れ誘う悪循環

ナイト・キャピタル・ヨーロッパのクレジットアナリスト、オ ットー・ディヒトル氏(ロンドン在勤)は「ソブリン債の大口投資 家グループが市場から退出しており、欧州の指導者や監督当局者は 墓穴を掘っている。政策担当者がソブリン債を支える解決策を見い だすまでは悪循環が続くだろう」と話す。

英銀2位のバークレイズは10月31日、スペインとイタリア、 ポルトガル、アイルランド、ギリシャの国債保有高を3カ月で31% 減らしたと発表。また、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・ グループ(RBS)の4日の発表によれば、同行もこれらの諸国の 中央・地方政府向けの債権額を昨年末の46億ポンド(約5760億円) から11億ポンドに圧縮している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE