ウニクレディト増資を脅かすイタリア危機、最悪のタイミングか

【記者:Elisa Martinuzzi、Zijing Wu、Sonia Sirletti】

11月8日(ブルームバーグ):イタリア最大の銀行ウニクレディト は同国の債務危機が深刻化し、ベルルスコーニ首相が政権維持に悪戦 苦闘する中で、最大70億ユーロ(約7520億円)相当の株式発行計画 を進めるかどうかの決定を今週行う。

フェデリコ・ギッツォーニ最高経営責任者(CEO)は、7-9 月(第3四半期)の決算を発表する14日にも株式発行計画を公表する ことを検討している。事情に詳しい4人の関係者が明らかにした。関 係者らによれば、同行は引受業者6-8社を起用する準備を進めてお り、50億-70億ユーロ相当を調達する可能性がある。

ウニクレディトは欧州の金融監督当局が設定した期限である来年 6月までに資本増強を行うため、イタリアでは過去2年余りで最大と なる株式発行計画に着手しようとしている。期限までに増資を実行で きなければ、政府の支援を仰がざるを得ない。

イタリアが債務を削減できないとの不安が高まる中で、ベルルス コーニ首相は辞任圧力に直面している。2010年度会計報告に関する8 日の議会採決を前に与党議員の離党も相次ぎ、イタリアの10年国債利 回りは7日にユーロ導入後の最高水準を達した。

事情が異なる

クラリデン・ロイの資金運用担当者、マティアス・ファンクハウ ザー氏は「これほど不透明なイタリアの政治情勢を考えると、ウニク レディトの株式発行にとって恐らく最悪のタイミングということにな るだろう。70億ユーロは通常なら大きな規模ではないが、現在は事情 が違う」と話す。

ウニクレディトは今年に入って時価総額の約半分が失われ、現在 は約153億ユーロ。INGインベストメント・マネジメントのパウル・ フラウエス氏は「増資のタイミングとしては久しく経験したことのな い最悪の時期だ。ウニクレディトは非常に困難な市場環境の下で、安 い価格での株式発行を余儀なくされるだろう」との見方を示している。

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