オリンパス株ストップ安、過去の損失計上先送りが判明-粉飾懸念

内視鏡、デジタルカメラメーカー のオリンパス株が急落。同社はきょう午前8時40分すぎ、英ジャイラ ス社や国内3社の買収資金は過去の投資有価証券などの含み損を解消 するためなどに利用されていたことが分かった、と発表。第三者委員 会への調査協力の過程で判明したとしており、これまでの決算の信頼 性を懸念する売り圧力が強まった。

朝方の取引開始直後から売りが集中し、午前9時51分にストップ 安(値幅制限いっぱいの下落)に当たる300円(29%)安の734円で 寄り付いた。その後771円まで下げ渋る場面があった。昼休み時間帯 にオリンパスは、森久志副社長執行役員を解職することを決めたと発 表。午後零時半から会見を開いたが、経営の先行き懸念は強いままで、 午後に入ると再び売り注文が膨らんだ。1時1分以降はストップ安売 り気配が続き、結局同水準で取引を終えた。1995年7月5日以来の安 値で、時価総額は1991億円と2000億円の大台を割り込んだ。

富国生命保険の山田一郎株式部長は、「一部で噂にはなっていたが、 粉飾決算のリスクがある。上場廃止の可能性も出てきた」と指摘。日 本企業の会計の不透明性が意識されてしまい、「マーケット全体にもマ イナスに効いている」との認識を示した。

オリンパスをめぐっては、英ジャイラス社買収の際に、助言会社 に6億8700万ドルもの報酬を支払っていたほか、国内3社にもの巨額 の投資を行ったことが問題視されている。

山田氏は、ここまでの金額は普通、監査会社が気付くはずと言い、 会社側と監査法人の「癒着体質を疑われても仕方ない」と指摘。「米国 で起きたワールドコムやエンロン事件の蒸し返し。こういったものは、 もうなくなったとの見方がされていたと思う」と話していた。

午後は先物売り誘発も

このほか、RCMジャパンの寺尾和之最高投資責任者は、アジア の主要市場で日本株の下げが相対的に目立ったことに関し、「オリンパ ス株急落の影響が出ているようだ」と指摘。午後1時すぎからストッ プ安売り気配となったオリンパス株を売るに売れない状況だったこと から、「先物などへのヘッジ売りが影響した可能性もある」と見ていた。

8日のTOPIX終値は1.7%安の738.03。一方、MSCIアジ ア太平洋指数は日本時間午後3時40分時点で、前日比0.8%安の

118.87。

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