イタリア国債がたどる「ぞっとする」救済寸前の軌跡-クレジット市場

【記者:John Glover】

11月7日(ブルームバーグ):イタリアの国債利回り上昇は、ギリ シャとポルトガル、アイルランドが救済申請を余儀なくされる前にた どったのと同じ道にイタリアを追い詰めつつある。

ブルームバーグのデータによれば、イタリアの10年国債利回りは 10月28日に6%の大台に乗せたが、その前は40日間にわたって5.5% を上回る水準で推移した。救済対象国の国債利回りは、常に平均6% を上回る状況が約1カ月続いた後、6.5%の節目を超え、その後平均 16日間で持続不可能な7%を突破する似たような軌跡をたどってい る。

みずほインターナショナルの欧州担当チーフエコノミスト、リッ カルド・バルビエリ氏は「トレンドが心配になるくらいそっくりだ。 長引けば長引くほど、事態が深刻化するのは明らか」と話す。

イタリアの公債発行残高は1兆6000億ユーロ(約172兆2500億 円)に達しており、債務額はスペインとポルトガル、アイルランドを 合わせたよりも大きく、借り入れコストの上昇に対して脆弱(ぜいじ ゃく)な状況だ。ベルルスコーニ首相が455億ユーロ相当の財政緊縮 策の内容を後退させるよう求める国内圧力に屈したことも、国債利回 りの上昇に拍車を掛けた。

すぐ手に負えない状況に

イタリアの10年国債のドイツ国債に対する上乗せ利回り(スプレ ッド)は455ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)とユーロ導入 後で最大。CMAによれば、イタリア国債の保証コストの指標となる クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のスプレッドは先週、 最大519bpとなり、9月に記録した過去最大の534bpに近づいた。

エボリューション・セキュリティーズの債券担当責任者、ゲーリ ー・ジェンキンス氏(ロンドン在勤)は「イタリア国債利回りの上昇 加速には非常にぞっとさせられる」と指摘。「困難な状況が手に負えな い状況に変わるペースの速さには驚くほかない。政治家は常に時間は たっぷりあると考えるが、市場が支持をやめると決める場合、それは 突然起こり得る」との見方を示している。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE